廃用症候群について

カテゴリー: 通所リハビリテーション | 投稿日: | 投稿者:

日に日に気温が下がり、冬到来となりますが、いかがお過ごしでしょうか。
寒くなると家から出るのも面倒になり、体を動かす機会が減ったり、誰かに会いに行くことが少なくなったり、体も心も動きにくくなることがありませんか。それがきっかけで廃用症候群になるかもしれません。
廃用症候群とは、「身体の不活動状態に生じる二次的障害」という概念で、不動や低運動、臥床による全身の症状の総称です。病気によるものだけでなく、外部環境が身体活動を制限しているために不動(動かない)状態が続くことでも起こり、安静の指示や介護者不在による活動の低下も含まれます。風邪で寝込んだ、最近家でゴロゴロ寝ている、なんだかやる気がしなくてぼーっとしているなど身体が不活動になるなんらかの出来事があれば、誰にでも起こりうるものです。

廃用症候群には、
筋・骨格系:筋力が弱くなる、筋肉や骨が細くなる、関節が硬くなる、褥瘡ができるなど
循環器系:体力が落ちる、起立性低血圧(立ち上がるとフラフラするなど)、
静脈血栓症(血の流れが悪くなり、血の塊ができて血管に詰まるなど)
呼吸器系:肺活量の低下し呼吸が浅くなる、肺水腫、肺塞栓症など
消化器系:体重が減る、低栄養、食欲低下、便秘
泌尿器系:尿路結石、尿路感染、膀胱炎、腎結石など
精神神経系:集中力の低下や見当識障害(時間や季節、場所がわからなくなる)、
睡眠覚醒障害(昼間も眠い、夜の眠りが浅いなど)、興味・意欲低下
など全身にでてくるたくさんの症状があります。

加齢に伴う身体機能の変化や生活習慣の変化は廃用症候群の温床となりえます。特に運動機能の姿勢の変化(前かがみになる)、柔軟性の低下、バランス能力の低下により容易に歩行能力は低下します。また、加齢に伴う不安や自信の喪失などの心理的変化により生活空間が家だけになると閉じこもり症候群となり、廃用性にどんどん低下します。このような加齢性の変化に伴う廃用症候群は適切な対応により活動が維持できれば良くなることもあります。

廃用症候群の回復には、廃用に陥っていた数倍の期間が必要です。体力低下や気力低下、疲れやすいなどの廃用症候群のサインを見逃さないことも大切です。また、悪循環に陥るとますます進行してしまうため、早めの対応が必要です。

通所リハビリでは、病気になられても、障害を持たれても楽しく交流しながら運動したり、頭を活性化したり、創作活動やレクリエーションをしたり、心も体も廃用とならないようにたくさんのプログラムを提供しています。
次回は、通所で行なっているプログラムを栄養や、運動、排泄などに分けてご紹介していきたいと思います。
施設内やリハビリ内容などの見学は随時承っていますので、お気軽にご連絡ください。皆様のご利用を心よりお待ちしています。

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