もち麦について

カテゴリー: 糖尿病療養指導士 | 投稿日: | 投稿者:

「もち麦を食べると、血糖値が上がらないって聞いたけどホント?」
と、患者さんから質問されました。確かに最近テレビやスーパーでもち麦を見かけることが増えていますね。少し調べてみました。

もち麦、押麦などは全て大麦の一種で、大麦は性質で2つ、形状で3つに大別されます。

●性質

うるち性・・・粘りが少なくプチプチの食感。押麦や米粒麦に加工されることが多い

もち性・・・粘りが強くモチモチの食間。丸麦に加工されることが多い。

●形状

押麦・・・精製後に蒸して平べったくつぶしたもの

丸麦・・・外皮を取り表面を削っただけのもの

米粒米・・・黒条線で2つに切り、米粒そっくりに加工したもの

つまり、もち麦とは、もち性の大麦を丸麦に加工したもの、ということになります。
大麦は食物繊維や抗酸化物質が多く含まれ、特に他の穀物では十分に補給できない水溶性食物繊維が豊富なのが特徴です。水溶性食物繊維であるβグルカンは食後血糖値の上昇を抑え、コレステロールを低下させることも数々の研究で確かめられています。
もち麦は冷めてもモチモチで硬くなりにくいことと、より水溶性食物繊維が多いので便秘解消、腸内環境を改善することでの免疫力アップなどメリットが多いため人気がでているんですね。

しかし、大麦を喜ばれる方ばかりではないようです。戦時中、戦後の物のない時代に麦ご飯を食べていたイメージからか、白米に比べ麦は貧しい印象がある方がいたり、やっぱり臭いや食感が気になって続けられない方もいるそうです。
そんな時の一工夫として、麦をしっかり浸水させてから炊くこと、米と一緒に洗ってみることなどで臭いの軽減につながるようです。ご飯として食べにくい方は、大麦だけを茹でておいてサラダやスープの具として利用してみるのもいいですね。
食物線維の宝庫であるもち麦、一度試してみてはいかがでしょうか?

糖尿病療養指導士 A子