栄養科通信vol.112 『食事はまず心を整えて』

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syokuji 忘年会やクリスマス、年末年始と何かと気ぜわしい12月。食べ過ぎ、飲みすぎに注意したい時期でもあります。
フィンランドの研究ですが、糖分の多い清涼飲料、デザート、ポテトチップス類、加工肉などを多量に摂取している中高年男性はうつ病の発症が増える傾向にあったとういう結果が出ています。食事の内容は体だけではなく心にも影響してしまいます。
場の雰囲気が楽しくてお酒が進む、美味しい料理についつい手が伸びる…といった時もあれば、イライラして甘いものをむさぼり食べる、嫌なことがあったから気分を紛らわすためにお酒を飲む…といったマイナスな気持ちに流される事もあると思います。
心と食事は密接に関係しており、健康な心があるからこそ楽しく食事ができると言っても過言ではありません。
では、心を健康な状態にするにはどうすればいいのでしょうか?それは現代社会を生きる人々の1番の悩みかもしれませんが、そのヒントをくれる本を今回は紹介したいと思います。

『反応しない練習』著者:草薙龍瞬 KADOKAWA出版 です。
僧侶である著者がブッダの教えを引用しながら悩みを消す方法を指南しています。
ブッダの教えとは『心のムダな反応を止めることで、いっさいの悩み・苦しみを抜ける方法』のことです。これはヨガや瞑想に通ずるものでもあります。
生きていると悩みはつきものです。悩みを消そうとするからまた新しい悩みが出てきてしまいます。
悩みを消そうとするのではなく、「理解」する。そして合理的に考える。
そして、
・余計なことを判断しない。どんなときとも、自分を否定しない。
・不満やストレスといった「マイナス感情」で苦しまない。
・他人の視線を気にせずに、自分らしく生きる。
・勝ち負けや優劣にこだわってしまう性格を、もうやめる。
・心から納得いく人生を、ここから目指す。
といった内容がわかりやすく書かれています。
私たちは日々、誰かの言った言葉やSNS、メディアの情報などの自分の外側の事や、とりとめのない妄想などに反応して一喜一憂してしまいます。まずはその反応を受け止め理解する。それだけの行為でも気持ちの持ちようが変わってくると思います。
心身ともに健やかに、美味しい食事を楽しくいただき素敵な2017年を迎えましょう。

P.N S.N