ワクチンの種類

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

日差しに春の訪れを感じる頃となりました。県内各地でも梅が見頃となっているようです。コロナ禍で外出自粛が続いていますが、ぽかぽか陽気の日に密を避けて散歩に出かけるのもいい気分転換になりそうです。

さて、先日より日本国内でも新型コロナウイルスワクチンの接種が始まり、岡山県内でも医療従事者の先行接種が始まりました。みなさんが普段接種する機会のあるワクチンには様々な種類があることをご存じでしょうか。今回はワクチン(予防接種)の種類について紹介させていただきます。

一般に感染症にかかると、原因となる病原体(ウイルスや細菌など)に対する「免疫」(抵抗力)ができます。免疫ができることで、その感染症に再びかかりにくくなったり、かかっても症状が軽くなったりするようになります。予防接種とは、このような体の仕組みを使って病気に対する免疫をつけたり、免疫を強くするために、ワクチンを接種することをいいます。

病原体(ウイルスや細菌など)そのもの又は、病原体を構成する物質などをもとに作ったワクチンを接種することで、その病原体に対する免疫ができます。具体的には以下のようなものがあります。

①メッセンジャーRNAワクチン、DNAワクチン、ウイルスベクターワクチン
新型コロナウイルスワクチンはメッセンジャーRNAワクチンにあたります。
これらのワクチンでは、ウイルスを構成するタンパク質の遺伝情報を投与します。その遺伝情報をもとに、体内でウイルスのタンパク質を作り、そのタンパク質に対する抗体が作られることで免疫を獲得します。新型コロナウイルスワクチンは、新型コロナウイルスの表面にあるタンパク質に対するワクチンです。

②生ワクチン
病原性を弱めた病原体からできています。接種すると、その病気に自然にかかった場合とほぼ同じ免疫力がつくことが期待できます。代表的なワクチンとしては、MRワクチン(M:麻疹、R:風疹)、水痘(みずぼうそう)ワクチン、BCGワクチン(結核)、おたふくかぜワクチンなどがあります。

③不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン
感染力をなくした病原体や、病原体を構成するたんぱく質からできています。代表的なワクチンとしては、インフルエンザワクチン、肺炎球菌ワクチンなどがあります。

ワクチンはウイルスなどに対する免疫力を高めるものであって、ワクチン接種後も基本的な感染予防対策(マスク着用、密集、密接及び密閉の回避、手洗いや咳エチケット等)が必要です。
気になる点などありましたら、厚生労働省ホームページ(新型コロナウイルス感染症について)をご確認ください。
参考:厚生労働省ホームページ

薬剤部 MN