糖尿病3大合併症、腎症について

カテゴリー: 糖尿病療養指導士 | 投稿日: | 投稿者:

糖尿病の治療をされている方も多いと思います。この病気の怖いところは、自覚症状がなくても、目に見えないところで合併症が進行している可能性があることです。
しかし、血糖コントロールができていれば合併症が予防できることがわかっているので、きちんと治療をして、血糖値を下げることが大切になります。糖尿病3大合併症には神経障害、網膜症、腎症が知られています。今回は腎症についてお伝えしようと思います。

当院では糖尿病の方を対象に透析予防指導を行っています。それは、糖尿病腎症は、透析導入原因の病気の1位を占めており、全体の45%前後を占めているので早期の対応が重要になってくるからです。

腎症を進行させないために必要なことは、まず良好な血糖管理です。血糖コントロール目標値はそれぞれ患者さんによって異なりますが、合併症予防にはHbA1c(%)7.0未満とされています。その他には血圧や脂質の管理も大切です。血圧が高い状態が続くと、腎臓はダメージを受けてしまいます。指導時にお伝えしている血圧目標値は130/80mmHg以下です。脂質は血液中の脂質が高いと、腎臓の機能を低下させ、心血管の合併症リスクを上げる可能性があります。一般的な目標値はLDL-C120mg/dL未満、HDL-C40mg/dL以上、TG150mg/dL未満です。

人工透析は患者さんの生活の時間が制限されたり経済面で大きな負担になったりとさまざまな影響があります。透析に移行する前に、しっかり治療を行い腎臓を大切にしましょう。

 

※参照イラスト イラストAC

糖尿病療養指導士 YF