栄養科通信vol.152 「あふれる食情報に惑わされないために」

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「○○を食べると痩せられる」や「△△を食べると体に悪い」などの情報がテレビや新聞などで毎日のように発信されています。また、それらの情報が口コミで広がり、ときには特定の食品が売り切れになったり、大して害のないものが毛嫌いされたりしています。

たとえば、「これを飲めばやせる」「これを食べると病気になる」「この食品は体に悪い」。
こういった表現は世の中にあふれていますが、実は根拠があいまいだったり、単なる宣伝目的で言っていることもあるため、そのまま信じてしまう前に、これは本当なのか? 大げさなことを言っているのではないか? と疑ってみることが大切なのです。

思い返してみれば、過去にテレビや雑誌で「体にいい」などと取り上げられて流行した食品。ココア、にがり、寒天、納豆、バナナなどなど…みなさんはその食品を今もコツコツとり続けていますか? はっきりとした効果はありましたか? 過ぎ去ってみれば、「そんなブームもあったなあ」と思い出話で終わっていませんか?

食品は薬ではないので即効性はありません。
メディアが流す「○○という成分は▲▲に効く!」というわかりやすい言葉は、刺激的で興味をそそるものですが、不正確な情報も多くあります。
細かな機能ばかりにとらわれず、冷静な見極めと基本の食生活を守ることが健康への一番の近道なのです。

管理栄養士 H.S