人間ドックにおける大腸がん健診について

カテゴリー: 平成脳ドックセンター | 投稿日: | 投稿者:

食生活の欧米化とともに最近、大腸がんが増えています。
がんによる死亡者数では男性で肺がん、胃がんについで第3位、女性では第1位、罹患者数では男女とも第2位で特に40歳以上の人に、また長期にわたって腸疾患のある人に多くみられます。
大腸がんは早期では症状が現れにくいのが特徴で、症状が出た時にはすでに手遅れの状態ということもあります。最近俳優の今井雅之さんが大腸がんで亡くなられことを記憶されておられる方も多いかと思います。しかし有名なルポライター鳥越俊太郎さんが人間ドック検査でかなり進んだ大腸癌が見つかり、治療され現在尚活躍中であることもご存知の通りです。
さて人間ドックの大腸がん検診は便潜血反応で行われます。便潜血反応は大腸がんのスクリーニング検査(拾い上げ検査)で、便潜血が出たからといっても必ずしも大腸がんとは限りません。大部分(95%)は大腸がんではない人が殆どですが、便潜血反応が陽性であると大腸内視鏡検査の精密検査が必要となります。
大腸内視鏡検査は痛い、人に恥部を見せたくないなどから嫌われる方が多いことも事実ですが、人間ドックの便潜血反応陽性から見つかる大腸がんは殆ど(70%)は早期がんといわれます。痔がある人に直腸がんがあることもあります。便潜血反応が陽性の場合、少しの苦痛はあっても勇気を出して大腸内視鏡検査を受けられることをお勧めいたします。
なお大腸内視鏡検査で大腸がんはないが大腸ポリープを指摘される方がよくおられます。大腸ポリープは胃ポリープと異なり5mm以下のポリープでも、がん化することがあり、その時に内視鏡で切除しますが、ポリープは再発しやすく2~3年に1回は大腸内視鏡検査が必要です。
大腸がん予防のためには、野菜など食物繊維の多い食品を摂ること、ウォーキングなどの運動で腸の働きを高め、便秘を防ぐことが大切です。
平成脳ドックセンター K.O