日別アーカイブ: 2017年7月8日(土曜日)

栄養科通信vol.119「よく噛んで食べましょう」

カテゴリー: 栄養科 | 投稿日: | 投稿者:

みなさんは食事をする時に、よく噛んで食べることを意識していますか?ゆっくりとよく噛んで食べることは過食を抑え、肥満や2型糖尿病の対策として効果が期待できると言われています。厚生労働省の「歯科保健と食育の在り方に関する検討会」は1口30回以上噛むことを目標に「噛ミング30(カミングサンマル)」運動を提唱し、「よく噛んで、おいしく味わって食べることで、生涯を通じて、食で満足感やくつろぎを得ることができる」としています。

  • よく噛むことの効果

肥満の予防
早食いの人ほど肥満傾向にあることが、数々の調査で明らかになっています。よく噛むと満腹中枢が刺激されて満腹感を得られるので、食べすぎを防ぐことができます。肥満を予防することは、生活習慣病の予防にもつながります。

唾液の分泌を促す
唾液は口の中の細菌を洗い流し、虫歯や歯周病を予防します。また、唾液に含まれる酵素がでんぷんを分解して消化吸収を助け、食品中に含まれる発がん性物質を抑える効果があると言われています。

口の周りの筋肉が鍛えられる
口の周りの筋肉を使うことで滑舌が良くなります。また、表情筋が鍛えられて表情がイキイキとします。

脳の働きが活発に
脳の血流がアップし、脳の働きが活発になり、反射神経や記憶力、集中力、判断力などが高まります。

  • よく噛むためのコツ

歯ごたえのある食材を選ぶ
ご飯や肉、野菜など、それぞれ硬さによって咀嚼回数も変わってきます。食物繊維の豊富な食品(ごぼう、れんこん、たけのこなど)や、ナッツ類、こんにゃく、たこ、いかなど、歯ごたえのある食材を選び、よく噛むことを意識しながら食べましょう。

食材は大きく、厚めに切る
みじん切りや千切りよりも、乱切りなどのように大きめに切ったほうが、よく噛んで食べることに繋がります。

三角食べをする
日本食の伝統的な食べ方である「三角食べ」は咀嚼回数が増えやすい食べ方であると言われています。口の中でご飯とおかずを混ぜ合わせながら食べることで、時間をかけてしっかり噛むことに繋がります。

意識してよく噛む習慣をつけ、肥満や2型糖尿病の予防に繫げましょう。1口食べるごとに30回数えるのが大変な方は、上記のコツを参考に自然と噛む回数が増える食品を選んだり、切り方、食べ方を工夫してみましょう。

栄養科 A.T