カテゴリー別アーカイブ: ヘイセイ鍼灸治療院

突発性難聴の鍼灸治療

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甄先生ブログ難聴や耳鳴は慢性化すれば、いずれも治療しにくくなりますが、発症してから早い段階に適切な治療を施せば、しばしば良い結果が得られます。鍼灸療法も効果のあることが実証されています。
鍼灸の古典を調べてみると、耳鳴りや難聴には、多数のツボを使っていましたが、突発性難聴には、特に重要なツボ一カ所が提示されています。それはつまり「四瀆」(しとく)です。
このツボは前腕部の外側、橈骨と尺骨の間にあります。場所から見れば、あまり耳と関係していないようなところですが、経絡の走行から見れば、四瀆と耳は手の少陽三焦経によって繋がれています。このツボは過労や情緒の不調をもたらした気の乱れによって起きた突発的な難聴に効果があると古典に記録されています。
突発性難聴には耳鳴りを伴う症例が多いので、そのために耳鳴りと難聴にともに効くツボである関衝(かんしょう)、液門(えきもん)、翳風(えふう)、会宗(かいそう)、下関(かかん)、聴宮(ちょうきゅう)などを合わせて取穴する場合が多いのです。
最近、これらの古人の経験を参考にして1例の突発性難聴を治療したところ、かなり良い結果が得られました。個人の経験から言えば、発症後、早いうちに鍼灸治療を受けた方がより効果を得られやすいのです。しかし、現状では、よほど鍼灸治療のことを熟知している人でなければ、このような症例で初期に鍼灸治療を求める患者さんはあまりいないようです。もちろん、初期の場合には、現代医学の治療と鍼灸治療を合わせて行っても良いです。

ヘイセイ鍼灸治療院 甄 立学

舌診(ぜっしん)について

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b8a2c410f4eac56d5792d57ca07aaef4厳しい暑さが続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。鍼灸院で働く私は、今年の夏も元気に過ごしていますが、汗かきなので辛いですね。多量の汗に耐えながら生活しています。さて、私の話はここまで、今回は「舌診(ぜっしん)」についてです。読んで字の如く「舌を診る」のですが、どうしてわざわざ、そんな物を診る必要があるのか、先日患者さんに聞かれたので、紹介したいと思います。

まず、我々鍼灸師は治療の際、患者さんに舌を見せて下さいとお願いをしています。突然舌を見せてくれと言われても、この先生は何を言っているのだと思ってしまうでしょう。しかし、舌はその人の状態を写す鏡で、体質や現在の病気を知る為の、重要な判断材料に用いることができ、さらにこれまで気づかなかった、発症していない病気が見つかることもあります。舌を見ただけで、そんな事が分かるの?何で分かるの?とても不思議ですよね。次はどこを見て、判断しているのか紹介しましょう。

いくつか見るポイントがあるのですが、舌の形や色、苔の状態など、普段生活をしていて、気にした事がないような所が、実は体の状態を表しています。例えば舌の大小、これだけでも体質判断の情報になります。舌の潤い加減や、動き方などからも判断でき、熱の症状か、冷えで起こった病気か、血液の循環はどうなのかなど、舌が教えてくれる事はたくさんあります。ですから、鍼灸師が舌を見ることは、患者さんの病気を知る上で非常に大切な行為になります。舌を見して下さい、と言われても恥ずかしがらず、快く見せていただけるようにお願いしますね。

簡単に舌診の事を紹介しましたが、まだまだ説明できてない事がたくさんあります。ただ、舌診をする意味を、理解していただけたら良いなと思い、今回紹介させていただきました。もし、自分の舌はどうだろう、気になる所や聞いてみたい事がありましたら、ヘイセイ鍼灸院でお待ちしています。

ヘイセイ鍼灸治療院 Shima

ヘイセイ鍼灸治療院 電話 086-427-6688
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交通事故後の頸肩部疼痛に鍼灸の効果~ヘイセイ鍼灸治療院より~

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40歳代の女性交通事故後の頸肩部疼痛で来院。事故は3か月前通勤途中に発生し、停車中に後ろから追突されました。事故直後から頚に痛みが現れ、当日の夜から吐き気と強いめまいも伴いました。すぐに入院して治療を受けた後、吐き気とめまいは落ち着きましたが、頚の痛みはまだ残っています。しばらく経ってから背中、腰、股関節へ痛みが拡がり、下半身のだるさ、気分不安、イライラしやすいなどの症状も現れました。

体質としては、学生の頃から下半身は冷え、冬になればしもやけがよくできていたそうです。現在、顔色は白っぽく、舌質は淡白で歯痕があり、舌苔は薄白。下肢はむくみ、手足腹部は冷たい。

これに対して陰交、三陰交、地機、曲池、内関、合谷、大杼、腎兪、承山、肩井、中府などのツボを使って治療しました鍼灸
治療後、症状は緩和されますが、翌日はまた違う部位に症状が現れたり、前の症状に戻ったりとしばらく不安定な状態でした。3か月治療を続けていくうちに、腹部や下半身の冷えが軽減してきました。その頃から、症状は次第に消えて、疲れた後や天気が悪い時以外に、ほとんど症状が現れなくなりました。

この患者さんは、交通事故後の症状以外に体質的に冷えと水分代謝が弱い問題がありました。治療の際、局所の症状だけでなく体質改善を合わせて実施し、結果的に冷え性の緩和とともに痛みの症状も改善され再現しにくくなりました。体質を考えずに治療を行えば、今回のような症状はなかなか落ち着かなかったように思います。症状と体質改善を合わせて治療できるのは、鍼灸の特長のひとつだと思います。

ヘイセイ鍼灸院 MK

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糖尿病と鍼灸療法

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鍼灸最近、鍼灸療法で膝関節症の60代の女性患者さんを治療していたところ、HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)が7.5から6.7まで下がりました。患者さんはこの思わぬ効果に非常に喜びました。
3か月前、彼女は膝関節痛のため鍼灸治療を求めて来られました。はじめの1カ月は週2回で治療を受けていましたが、症状が大分緩和したからと、その後、週1回の治療に変わりました。そして、治療を始めてから3カ月目、HbA1cが下がったことを話してくれました。
彼女は7年前から糖尿病を罹っており、病院の治療をずっと受けています。服薬療法、食事療法、運動療法を続けても、HbA1cはなかなか7以下に下がりませんでした。鍼灸治療を受けてから、HbA1cは次第に下がり、3カ月目に6.7まで下がりました。
彼女の話では、この3カ月間に他のことは何も変わらず、変わったことは鍼灸治療だけですから、鍼灸治療は糖尿病にも良い影響があったのではないかと思っています。
鍼灸治療としては、膝の症状を中心に考えて行ったので、糖尿病のことを意識していません。しかし、使ったツボには、脾経の陰陵泉、地機、三陰交などを含んでいます。
現在医学の認識では、糖尿病は膵臓から分泌されたインシュリンの代謝に強く関係しています。この膵臓の機能は漢方医学の脾臓に含まれています。そうすれば、脾経のツボに鍼灸すれば、インシュリンの代謝に影響があったとしても、何ら不思議なことはありません。実際、糖尿病の鍼灸治療にも主に脾経のツボを取る場合は多いのです。
この病気を治療しているのに、別の病気も良くなったという症例は、鍼灸治療の領域でよく見られます。ツボの刺激は、局所だけの効果に留まらず、経絡を通じて、内臓から全身に影響を与えることができます。これも鍼灸療法の魅力の一つでしょう。

ヘイセイ鍼灸治療院 甄 立学

五月病には膻中(だんちゅう)

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早足に桜の季節も過ぎてしまいましたが、新しい環境や人に慣れなくて、緊張や気疲れにより、体調を崩していませんか。これから五月病などで気分が落ち込み、やる気が出ないなんて事になったら大変です。そこで今回は鍼灸院から、膻中(だんちゅう)というツボを紹介します。
最近来院された50代女性の患者さんは、めまい、頭痛、耳鳴りに困っていて、数回治療を続けました。効果が少し現れてきたある時、「胸が詰まった感じがして、モヤモヤする。」と訴えられたので膻中(だんちゅう)を使用しました。帰る際には、胸のモヤモヤは無くなりスッキリして、元々治療していた症状もかなり楽になったと言われ、それ以来この患者さんにとって、外すことの出来ないツボになっています。

まず、膻中(だんちゅう)には鎮痛安定作用があり、最初に書いた緊張や気分の不安、落込みなどにとても効果があり、これからの時期にもピッタリです。
さらに、イライラ、胸の痛み、息苦しさ、喉の痛み、自律神経の調節などにも効果があります。また、胸にあるツボなので、乳腺炎や出産後の乳汁分泌不全など女性疾患にも使用できるツボです。

鍼灸気になるツボの位置ですが、身体の中心線と、両乳頭を結んだ線(第4肋間の高さ)が交わるポイントにあります。さて、このツボは女性の場合ちょうど下着の辺りになる事が多いのですが、横刺と呼ばれる技法で下着を着けたままでも、皮膚に沿うように刺入する事が出来ます。でも、男性の先生に触られるのはちょっと・・・という患者さんもいると思います。ヘイセイ鍼灸治療院では女性の先生もいますので、安心して治療を受けて頂けるのではないでしょうか。

最後に、寒い冬が過ぎて過ごしやすい季節になっても、モヤモヤして気分が落ち着かない。これでは、せっかくの陽気がもったいない!!身体の治療だけでなく、心を調える事も鍼灸治療には出来ますので、今回は膻中(だんちゅう)を紹介させて頂きました。

ヘイセイ鍼灸治療院 shima

足指しびれの鍼治療

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60歳代の男性の方が、足の親指のしびれ・ケイレンの症状を訴え来院されました。
4年前から右足の親指、1年前から左足の親指に症状が現れました。しびれは1日中あり、横になると両方の親指が震えだします。しびれを感じ始めた頃は、仕事も忙しかったそうです。首肩こりはありますが、しびれの症状も親指以外に広がることもなく、他の症状はありませんでした。体型は痩せ型で手足は冷えています。また脈は滞って沈んでおり、舌体は細く裂紋もあり色が淡紅で苔は少し見られました。病院でも検査を行いましたが、血液と骨の検査に異常は見られず、腰椎に軽度のズレはありましたがしびれ症状の関連性は薄いと診断を受けました。
鍼灸これらの症状などにより、「肝血虚、湿停滞」という証が考えられます。東洋医学では、筋肉に潤いを与える「血」の不足や「気」や「血」の流れが滞り隅々まで行き渡らないことが原因でしびれが起こると考えています。またケイレンは五臓でいう「肝」と関わりがあり、「肝は筋を司る」、「肝は血を蔵す」ということから、肝の血が足りなくなると、筋を養うことができずケイレンが起こります。また舌の状態により湿がからみ水分代謝にも影響し、身体の津液が滞ることで筋肉の潤いも不足します。
これに対して配穴は肝経の太衝、肝腎同源の考えにより腎経の復溜で肝の陰を補い、湿の代謝に関係する脾経の陰陵線、三陰交、太白、気を全身に巡らす百会などを使い、治療をしていきました。
最初の頃はほとんど変化はありませんでしたが、さらに下肢循環に効果のある頭部のツボで浮白、通天、頷厭などを使えば、鍼直後からしびれが消失するようになりました。しびれは時間が経てば戻ってきましたが、治療を継続していくうちに戻ってくるしびれの強さが軽減してきているようです。手足の冷えも改善してきています。ケイレンに対してまだ効果は現れていませんが、慢性的な症状なので継続的に治療をしていきたいと思います。

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血小板減少症の鍼灸治療

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24歳の女性、血小板減少症で当鍼灸治療に来られました。患者さんは3か月前にかぜを引いた後、皮下出血点や月経出血量が多いなどの症状が現れ、病院で検査を受けたら、血小板4万あまりしかなかった(通常の血液中には10万~40万個/mm³含まれている)。特発性血小板減少性紫斑病と診断され、経過観察することにしました。
鍼灸鍼灸院に来られた時、血小板は6万ぐらいで、この2か月この数値で続いてきました。血小板の問題以外に、頭痛、めまい、倦怠感、慢性下痢や腹痛、冷え症、頻尿などの症状もあります。更に花粉症、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などの病歴もあり、季節の変わり目に症状が現れます。顔色が黄色っぽくて艶はない。舌質は淡暗、舌苔は薄白、皮膚は乾燥、艶はない。手足は冷たい。脈は細緩弱。患者さんは長年冷たい飲食が好んで、冬でも冷たい飲み物を飲んでいました。
血小板という言葉は漢方医学の概念の中に存在しておらず、もちろん血小板減少症という病名もありません。現れた症状から分析すれば、「脾気不足、中焦寒滞」という「証」だと考えられます。しかも、この証の中で現れたすべての症状を理解、解釈できます。
漢方医学の理論では、脾は消化器の機能を主る器官であり、同時に「統血」の機能もあります。脾の機能が弱ければ、消化吸収はうまくできなくなり、血液の成分を生成するための栄養が足りなくて、血小板の生成に影響を与えるとともに、「統血」の機能が弱ければ、血液は血管から漏れて出血症状も現れやすくなります。その他に頭痛や腹痛、冷え症、頻尿は「中焦寒滞」、つまり腹部の冷えによる症状であり、めまい、倦怠感、慢性下痢などの症状は「脾気虚」から由来した症状だと理解することができます。
これに対して、脾経の血海、陰陵泉、三陰交、公孫などのツボを中心に、陰交、天枢、足三里、脾兪、腎兪などのツボを合わせて鍼と灸の治療を施しました。1回目の治療をしてから、2週間後再度治療に来られた時、血小板は6万から4.7万まで下がりました。2回目の治療をしてから、更に2週間後に来られた時、血小板は8万台に回復しました。更に2週間後に治療に来たとき、血小板は9万台に増加しました。それとともに頭痛、めまい、倦怠感、慢性下痢や腹痛、頻尿などの症状もほとんど無くなり、冷え症も改善されました。
日常生活に冷たい飲食を控えるように指導して、体質を改善するために、暫く治療を続けるようにしています。
ヘイセイ鍼灸治療院 甄 立学