このたび、にこまるレポーターの方が11月12日開催の「岡山マラソン」に初めて出場されるにあたり、ランニングなどのアドバイスをいただきたいと、当院スポーツ整形外科部長 平川宏之医師が、取材に協力致しました。
平川医師からは、いきなりの運動は腸脛靭帯を傷めることにつながるため、必ずストレッチをしてから運動を始めることが提示されました。また、ストレッチと同様に運動した後のケア「アイシング」も大切なことであるとの説明もありました。
マラソン初挑戦の岡崎レポーターには、30キロの壁というのがあると思うのですが、最初から飛ばしすぎるのではなくペース配分を考えた走りが完走につながる秘訣とのアドバイスがありました。岡崎レポーターは、無事目標タイムの5時間15分で完走されたそうです。
研修会
睡眠時無呼吸症候群の検査機器が、8月から新しくなりました
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)は、眠っている間に呼吸が止まる病気です。
寝ている間の無呼吸に私たちはなかなか気付くことができないために、検査・治療を受けていない多くの潜在患者がいると推計されています。
この病気が深刻なのは、寝ている間に生じる無呼吸が、起きているときの私たちの活動に様々な影響を及ぼすこと。気付かないうちに日常生活に様々なリスクが生じる可能性があるのです。
本来、睡眠は日中活動した脳と身体を十分に休息させるためのものですが、その最中に呼吸停止が繰り返されることで、身体の中の酸素が減っていきます。すると、その酸素不足を補おうと、身体は心拍数を上げます。寝ている本人は気付いていなくても、寝ている間中脳や身体には大きな負担がかかっているわけです。脳も身体も断続的に覚醒した状態になるので、これでは休息どころではありません。
その結果、強い眠気や倦怠感、集中力低下などが引き起こされ、日中の様々な活動に影響が生じてきます。
もし、このような症状があれば当院で簡単に検査ができるので、検査を受けることをおすすめします。
睡眠時無呼吸症候群の簡易検査は、機械を自宅に持って帰って、夜寝る前に自分で機械をとりつけて検査します。(当院では機械の使い方は、持って帰る前に検査技師が説明します。)
8月から機械が新しくなり、以前に比べより取り付けるものが少なくなり、2つのセンサを装着するだけで簡単に検査できるようになりました。
“寝ているときいびきがひどく、息が止まっていると言われたことがある”や“昼間に強い眠気がある”など、気になる症状がある方は、“ちょっと疲れているだけ”、“いつものこと”で終わらせず、当院を受診して医師(呼吸器科など)に相談してみてはいかがでしょうか。
臨床検査部R.A
のぞみの会の作品展示を通して
本年度の「のぞみの会」では、予防リハビリからは7名のご利用者様が作品展示に出品されました。予防リハビリのご利用者様の中には、長年続けられてきた趣味や特技を持たれている方が沢山おられますが、例年はのぞみの会に出品される方が少なく、予防リハビリのコーナーは少し寂しい印象でした。そこで今年は、一人でも多くの方に作品を出品していただけるよう、9月からご利用者様にお声かけをしました。
せっかく素敵な趣味や特技を持たれていても、なかなか作品を披露する機会がなかった方にとって、のぞみの会への出展は気持ちが張り合いになり、「ぜひ参加したい!」と喜んでくださる方が多くおられました。その結果、当初の予想よりも多くの方に出品していただけることになりました。「自分の名前を出すのは恥ずかしいな……。」と言われていた組紐作りが得意な方には、ご自分で編まれた組紐でお花などの飾りを作っていただき、予防リハビリのウェルカムボードをスタッフと一緒に作成し、合作という形で出品することにしました。完成したウェルカムボードを見て、「自分の作った物が役に立ってよかった。」と喜んでいただくことができ、一緒に作成した私達も嬉しく思いました。亡くなられたご家族を偲んで撮影された写真や、脳トレとしてご自身で折り方を考えた折り鶴、何年も続けられている書道の作品など、どの作品もとても素晴らしく、ご利用者様が持たれているパワーの強さを感じました。
作品に関してご利用者様と会話をする中で、作品に込められた思いだけでなく、普段はなかなか聞くことができないエピソードなど、その方のこれまでの人生の一端を知るきっかけにもなり、スタッフにとっても良い機会になりました。のぞみの会当日には、自分の作品が展示されている様子を見るために、のぞみの会に足を運んでくださった方も多く、「参加出来て良かった。楽しかったよ。」、「素敵に飾ってもらえてよかった。」と、嬉しいお声を頂きました。
「病気になったから、もう今まで通りの生活を続けられない。」と思われ、長年の趣味を辞めてしまったり、外出が億劫になってしまったりと、社会参加の機会が減ってしまう方も少なくありません。そのような方達に対して、私たち予防リハビリのスタッフができることを考え、一人でも多くの方が趣味や特技を楽しみながら、その人らしい生活を送っていただけるよう努めていきたいと思います。
予防リハビリで元気になっていただき、また来年も多くの方にのぞみの会に参加していただきたいです。
◎問い合わせ先◎
社会医療法人全仁会 倉敷平成病院通所リハビリテーション(予防リハビリ)
TEL:086‐427‐1128 担当:あいやま
利用者様の作品(一部)
第10回くらしきみなみ文化祭参加報告
11月26日(日)倉敷南小学校体育館で「第10回くらしきみなみ文化祭」が開催されました。会場では、簡単な健康診断が出来るコーナーや、地域の方が作られた作品などを展示しているコーナーなど、地域の方が楽しめる様々なコーナーが準備されていました。
当院からはリハビリスタッフ5名、学習療法スタッフ1名、事務1名の計7名でリハビリバランスチェックや脳活性プログラムを地域の方に体験して頂きました。
バランスチェックでは、自信も持って挑戦される方や、緊張した面持ちで挑戦される方など様々な方がいらっしゃいましたが、体験して頂くことで改めて自身の身体に目を向けて頂けたのではないかと感じました。
また会話の中で腰痛や膝痛など一人一人生活の中で困っていることに対して相談を受けることが多く、自宅で簡単にできる筋力トレーニングや、ストレッチなどを紹介させて頂きました。身体の困っていることを気軽に相談できて良かったなどの声も聞かれ、お互いに笑顔が多く楽しい時間を過ごすことができました。
今回体験して頂いた方も、躊躇して体験出来なかった方も、また機会があれば是非体験して自分の身体に目を向ける機会を持って頂ければと思います。
理学療法士 K
ぜっとくんが「おかキャラ総選挙」で10位となりました!
12月2日(土)にイオンモール倉敷にて開催された「おかやまご当地キャラ総選挙」に「地域の健康を守ります」を合言葉にぜっとくんが出場しました!
当日はイオンモール倉敷がリニューアルオープンしたばかりということもあり、多くの方にご参加していただき、岡山県内のゆるキャラたちが人気を競い合いました。
総勢27体のご当地キャラクターとスペシャルゲストのねば~る君(水戸市)とバリィさん(今治市)が登場し、開会式とラジオ体操でスタート。PRタイムでは様々なキャラクターが歌やダンスを取り入れているところもあり、ぜっとくんは会場の子供たちと一緒に「ぜっとポーズ」を披露しました。また、椅子取りゲームや撮影イベントも実施あり、どのキャラクターも個性的で大盛況でした。
会場でも、「あ!倉敷平成病院だ!」とか「平成病院にこんなキャラクターがいたんだねぇ、可愛いねぇ」と老若男女問わず嬉しい声をかけてくださり、もっともっとぜっとくんを地域の皆さんにPRしていかなければと改めて思いました。
そしてぜっとくんの結果は、総獲得数27体中、なんと10位!
(1位:総社市のチュッピー)
ぜっとくんの総獲得票数は126票でした。
前日投票や、当日応援に来てくださった方、ほんとうにありがとうございました!
秘書・広報課
色々な事を教えてもらっています。
今年も、おでんのおいしい季節がやってきました。コンビニでは、まだ、暑い時期から販売していますが、やはり、寒い季節に、家のコンロの上で暖められたアツアツのおでんをこたつに入って食べるのが最高です。
おでんは、おいしい季節になりましたが、外に出ると身が縮みます。そんな中でも、私たちケアマネージャーは、毎日元気に御利用者様のお宅に訪問しています。
ケアマネージャーは、毎月必ず、ご利用者様のお宅に訪問し、ご自宅での生活の様子を確認させて頂いています。そのうえで、今利用されている介護保険のサービスを継続していくか、変更するかを相談します。
例えば、介護者の方から、「今、通所リハビリテーションを利用しているが、利用している間に用事を済ませようと思っても、あっという間に帰って来る時間になってしまって休む暇もないわ。もっとゆっくりたまには、体を休めたいなぁ。」と相談があれば、泊まることが出来るショートスティを利用することを検討します。ショートスティは、ご利用者様にとっては自宅以外の所に泊まることになるので、最初は使いたくないと言われることが多いです。そのため、まず、見学を行い、納得されれば、一泊二日から利用し、慣れて来られたら、二泊三日、三泊四日と少しずつ利用期間を伸ばしていきます。ショートスティは、介護者の方に用事がある時に利用するだけではなく、毎月定期的に利用し、休みのない介護の日々に、介護休憩の日を作っていくという方法もあります。もちろん、その方の介護度や、利用されているサービスの量によって一ヶ月利用できるショートスティの日数が変わって来るので、ケアマネージャーと相談して決めていきます。
このように、毎月ご自宅に訪問にお伺いし、介護相談を行っています。時には、介護と関係のない、料理の作り方などを教えてもらい夕食にさっそく作ってみたりと、ケアマネージャーもご利用者様、ご家族様から、色々な事を教えてもらっています。
ケアプラン室 B
第64回院内コンサート開催のご案内
倉敷ニューロモデュレーションセンターでの便秘対策
パーキンソン病の患者さんには便秘が多いと言われています。
便秘は運動機能が低下することによる運動不足や、食事、薬の関係からも起こります。実際、パーキンソン病の患者さんの6~7割の人が便秘を自覚しているという報告もあります
パーキンソン病に多い便秘の原因として、
〇自律神経のはたらきの低下
パーキンソン病になると脳から体へ指令する神経の伝達速度の遅れに加えて、腸の動きを管理する自律神経のはたらきも低下させてしまうため大腸の蠕動運動が低下して便秘につながります。
〇食事量の減少
食欲がなく、普段より食事量が減ると便の量も少なくなり、腸の蠕動運動に働きかけることが減り、合わせて水分摂取量も減ると便が硬く、出しにくくなり便秘につながります。
〇身体を動かさなくなり、運動量の低下
動作が緩慢になったり、筋肉が硬直したりするため、体の筋肉を維持することが難しくなります。筋力が落ちると腸の蠕動運動を助ける腹筋も弱まり、排便する力が落ちるので便秘につながります。また、動きが遅くなることで尿意や便意をもよおしたときにトイレに駆け込むのが難しくなることで排便習慣が乱れやすくなります。
〇肛門括約筋の亢進
外肛門括約筋の衰えにより、スムーズな排便ができなかったり、排便のサインを送るセンサーの機能低下により肛門括約筋が締まったままになり便秘につながります。
〇抗パーキンソン病薬の副作用
パーキンソン病の治療薬には抗コリン薬の成分もあり、その副作用として大腸の蠕動運動が抑えられ、便秘につながります。
便秘になると、食事として摂取した食べ物に含まれる栄養素をスムーズに吸収することが出来なくなります。栄養素を吸収できないので痩せてしまったり、薬の吸収も悪くなり、効果も薄くなっているのではないかとも言われており、便秘といえどもあなどれません。
本来なら速やかに排出されるべき便が、便秘になり長く腸内にとどまっていると悪玉菌が増殖してしまいます。腸内環境を安定させて消化吸収を促進する働きをもつ善玉菌を、悪玉菌に負けないくらい増やしておかなければなりません。常に善玉菌が多い腸内環境にしておくには、善玉菌が好む栄養をとる必要があります。
そんなわけで、当院では便秘対策の一環として食事や内服薬の調整に合わせてオリゴ糖を利用し始めています。オリゴ糖は善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌のえさになり、善玉菌を増やします。善玉菌の多い腸内環境では、栄養や薬の吸収も良くなり免疫力もアップすることが期待できます。何より便秘解消すると気持ちもスッキリするのではないでしょうか。その効果がどのように出てくるのか、経過を見ながら進めていきたいと思っています。
倉敷ニューロモデュレーションセンター 管理栄養士 A
「地域包括ケア」と歯科
・地域包括ケアシステムの中では、病院や施設だけで口腔ケアが完結しても意味がない
・これからは地域での口腔ケアの推進を意識した活動が必要になってくる
・歯科専門職は歯科治療や口腔保健を通じて地域の方々(患者さん)と長い付き合いをしているので、他の医療職と比較して、その方の変化に気付くことに長けているように思われる
↓
従って歯科専門職は、認知症高齢者への対応において潜在的な能力と実績があるので、それをこれからの地域とのつながりの中で活かしていくべきではないか
という内容でした。
今回の講演会では、医療・介護・福祉の仕組み中、歯科医療に携わる歯科衛生士として、地域の方々との関わり方など今後の在り方を考える良い機会となり、今後に生かして生きたいと思いました。
歯科衛生士Y