ヒートショック対策

カテゴリー: 訪問看護ステーション | 投稿日: | 投稿者:

12/18 朝の気温予想-1℃ 最高8℃
連日朝の冷え込みに厳しくなりました。

訪問先のお宅でも部屋を暖かくされている方がほとんどですが、浴室は冷えており ヒートショック予防に脱衣場に小さいストーブを置いたり、浴室暖房がある方は、浴室だけでなく、脱衣場も暖めたり、シャワーで熱めのお湯を入浴前に数分出しておくなど、対策をしています。

入浴中の死亡事故は全国で年間約19000人、中でも家庭での浴槽内での溺死者数はこの10年で約7割増加しています。その9割が65才以上の高齢者です。

入浴事故の原因として代表的なものは、身体が温度変化を感じ、急激に血圧が上下することで心臓や脳の血管にダメージを与えるヒートショックがあります。

暖房している部屋から寒い脱衣場に移動して衣服を脱ぎ、寒い浴室に入ると、血圧が急激に上昇します。 温かい湯船に入り、身体が温まると血管が拡張して血圧が下がります。

浴室を出て、寒い脱衣場に移動すると血圧が上昇します。その為、心筋梗塞、不整脈、脳梗塞がおきて突然死してしまう可能性があります。

ヒートショック対策

①温かい部屋と脱衣場の温度差は5℃以内がベスト(上記のような対策を)

②湯船の温度は41℃以下で、浸かる時間は10分

③湯船に入る前に、必ずかけ湯をする
心臓から遠い足先から徐々にかけると血圧の乱高下を防止

④湯船から出る時は、手すりを持ってゆっくり立ち上がる

高齢者に多いヒートショックですが、誰にでも起こる売る可能性があります。糖尿病や高血圧、コレステロールが高く、メタボリック症候群やその予備軍の人も急激な血圧の変化でヒートショックになってしまう可能性があります。 家族全員が、ヒートショックに注意して、自分のことだけでなく、みんなが無事お風呂に入れているか気にかけてみてください。みんなでヒートショックを防ぎましょう。

 

訪問看護 C子

ヘイセイホームヘルプステーションより

こんにちは。ヘイセイホームヘルプステーションです。
12月に入り、寒さが一段と厳しくなってきました。私たち訪問部隊は冷たい木枯らし吹きすさぶ中自宅で待って下さっている利用者の為に日々訪問しています。

ヘルプステーションでは主に利用者が在宅にて生活を維持するために必要なサービスを行う訪問介護。

平均介護度が4~5と極めて高く、寝たきり等で自宅での入浴が困難な方を対象にベッド横に特殊な浴槽を設置し、苦痛なく安心・安全に入浴できる訪問入浴介護。

利用者の日常生活における自立支援や介護者の負担軽減を図る福祉用具の3つの在宅サービスを行っています。

全仁会の「救急から在宅まで何時いかなるときでも対応します」の理念に基づき、利用者が住み慣れた家で、笑顔で過ごしていけるよう、これからも私たち訪問部隊は元気に笑顔で訪問していきたいと思います。
まだ冬は始まったばかり・・・風邪やインフルエンザに負けずにこの冬を乗り切りましょう!

Y・Uちゃん

インフルエンザの猛威

寒さが一段と厳しくなってきましたね。
インフルエンザが猛威をふるいはじめています。今年はワクチンが足りないなど何かと世間を賑わせていますね。
小学1年生の我が家の次女も流行の先端(笑)を行き、先日インフルエンザA型に罹患しました。幸い症状は重くなかったので一日で熱は下がりましたが、5日間の自宅療養、二次感染に脅える家族・・・。緊迫した日々を過ごしました。
近隣の学校では学年閉鎖・学級閉鎖も続々と出ており、インフルエンザの威力に恐れる日々です。
インフルエンザは基本的にはマスク・手洗いを徹底すれば感染は予防できると言われています。
年末になり人混みに出る機会が何かと増えますが、感染対策をしっかりして十分な睡眠をとり、しっかり栄養をつけ体調管理して乗り切りましょう。

みなさんも体調にはくれぐれもご留意ください。

医療福祉相談室 お笑い怪獣

頑固な耳鳴りと神経痛

カテゴリー: ヘイセイ鍼灸治療院 | 投稿日: | 投稿者:

こんにちは!ヘイセイ鍼灸治療院のmarupeiです。最近は気温の冷え込みが厳しく、南国宮崎で育った僕は毎朝温もった布団が恋しいと思いつつ、今日も震えながらも冷え込む歩道を歩いています。さてさて、今回はそんな「冷え」にまつわる話をさせて頂きたいと思います。
70歳台の女性患者さんは、耳鳴りと帯状疱疹の神経痛が、右の太ももと左右の踵にあり、胃がずっとムカムカしていました。耳鼻科に行っても耳鳴りは一日中鳴り止まず、神経痛は踵にあり病院に行っても症状は変わらない。痛いから外出する気にもなれない。胃はムカムカするから食べ物も美味しく食べられない。とにかく毎日生きるのが辛いと言って来院されました。診てみると患者さんは胃が冷えていました。胃が冷えているから体の気が滞って血が上手く巡らないでいる状況だと分かり治療を開始しました。足陽明経(胃経)と督脈を温める治療を中心に行い約2ヶ月が過ぎようとする頃、患者さんから「胃が良くなってきて美味しくご飯が食べられるようになってきたよ」と効果を実感する声が。さらに2ヵ月後、「耳鳴りも夕方に少し鳴るだけでよく眠れるし、神経痛も右の踵に少しあるだけ。これで旅行も行けそうだわ」と嬉しい一言が聞けました。患者さんは元気になったからお正月は淡路島に女子会をしに行かれるそうです。
今回の患者さんは冷えが原因で起こった少し厄介な症状でした。冷えが原因で起こる病気はさまざまあります。肩が凝る。腰が痛い。むくみやすい。何か元気が出ないという方、もしかしたら冷えが原因かも。年末で忙しいから自分に時間をかけている暇が無い...体が悲鳴をあげる前に予防しましょう!まずは冷たいものをなるべく控えて、温かい湯船でリラックスしてみてはいかがでしょうか。

来年の干支は戌ですね。写真の戌は元気になった患者さんが作ってくださりました!僕も戌年生まれなので庭を駆け回るくらい元気に、来年はもっと成長してワンダフルな1年になるように頑張ります。

ヘイセイ鍼灸治療院marupei

 

手はかり健康

カテゴリー: 平成脳ドックセンター | 投稿日: | 投稿者:

早くも今年、あとわずかとなりました。

来年は平成30年で、当院も30周年を迎えます。

倉敷平成病院の未来はスッタフが健康であることも大切です。
休憩時間の調整で休憩時が長くなった方もいらっしゃると思います。
その休憩時間、おしゃべりもはずみ、ついつい食後のおやつの量が増えた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

12月から職員検診が始まっています。
ここでご自身の食生活を見直してみてはいかがでしょう。

無精者の私がおススメなのが「手はかり」という方法です。
文字どおり、手で食材をはかり食べる量を調節してバランスよく食事をとる方法です。

*主食ー軽く手を握ったこぶし1つ分のごはん(パン、麺類は少し多め)
*主菜ー肉、魚は手の平に乗るサイズと手の厚み
*副菜ー生野菜は両手1杯分・温野菜は片手1杯分
*果物ー1日分、手をぎゅっと握ったこぶし分

以上ご参考にしていただけたら幸いです。
(ここでは食後のおやつ量は残念な事に記載されていませんでした)

また、朝、夕に5~10分程度の筋トレを取り入れて頂けるとより効果が上がるかと思います。

では、検診でお会いしましょう。

ドックセンター ももっこ

飲めてない薬の残りはありませんか?

カテゴリー: 糖尿病療養指導士, 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

先日、ある製薬会社が2型糖尿病患者のうち糖尿病治療薬(飲み薬)服薬中の患者約3000名を対象に、残薬(飲まずに残っている薬)に関する調査を実施しました。

その結果、

残薬あり」と回答した方・・・約33%

医師に残薬があることを申告していない方・・・約35% と多く、

 

患者さんが困っていることは

1位;薬の種類が多い(約26%)。

2位;1度に飲む量が多い(約22%)。

3位;タイミングを守ることが難しい(約16%)。 とのことでした。

 

さらに「病識・治療態度」と「生活スタイル・性格」に関する回答を分析して6つのタイプにわけたところ、糖尿病治療薬(飲み薬)の残薬が生じている患者には「楽観的思考」と「治療あきらめ思考」の2つの傾向がみられたそうです。

楽観的思考・・・自分は軽症で服薬管理は難しくないと考えておられる方

治療あきらめ思考・・・多忙なため服薬管理が難しいと、あきらめも感じておられる方

現代社会では不規則なライフスタイルなどが原因で、思い通りに治療できていないようです。医師は、患者さんが残薬の無いように指示通りに薬を飲まれていると判断したうえで血糖コントロールがうまくいっていない時には薬を増やしたり変更したりされます。悪循環に陥らないよう、指示通りに内服して頂くためには服薬回数や種類を減らしたり、薬を一包化したりといった対策も可能です。医療費増大や増税が叫ばれている今、お薬を無駄にしないよう、治療がスムーズに行えるよう医師や薬剤師にご相談ください。

 

糖尿病療養指導士(薬剤師) M

粒江ふれあいフェアへ参加して

カテゴリー: デイサービスドリーム | 投稿日: | 投稿者:

月日が過ぎるのも早いもので、師走の半ばになりますね。年の瀬を迎えるまで、皆様にはまだまだ楽しい予定があるのではないかと思います。
さてこの度、12月10日に粒江小学校にて、ふれあいフェアが開催されました。地域の方々と共に和気藹々と楽しく、皆様と笑顔で交流をして、お互いの親交を深めさせて頂きました。

内容も盛り沢山で地域の学生による太鼓のチームや、吹奏楽部、ダンスチームによる出し物や、倉敷支援学校の皆様の作品販売、地域の方が育てた野菜やパンなどの販売、餅つき・食事コーナー、作品展示、子供達が一緒になって遊べるコーナーなど、色々なものがところ狭しとあり、大盛況でした。

その中で私たちドリームガーデンは一部のスペースをお借りしまして、ご利用者様の作品展示と子供達とのふれあいを重点に置いて、ドリームガーデンチャレンジと題して、射的コーナーを開催しました。
子供たちに、いま人気の妖怪ウォッチのキャラクターをダンボールに貼り付けたものに、紙コップを固定して的をつくり、鉄砲は玩具を使用しました。鉄砲から吸盤のついた弾が勢いよく飛び出して的に当たっていきます。
最近の玩具は凄いもので、ボタンを押せばスコープも使える仕組みになっているのですね。一人三回打ってもらい、沢山の的を倒してもらいました。子供たちは始まる前から射的に興味津々の様子で、今か今かと待ちわびていました。始めた時には20人くらいの子供たちが並んでいて、子供達が口々に的の狙い方や、どの的を狙うかなど笑顔で言い合って、楽しそうに参加してくださいました。
中々的に当たらない子には、鉄砲の持ち方をアドバイスしたり、スコープを使ってもらいました。それでも三回共に当たらない子もいましたが、三回目に当たった子もいました。当然三回共に当たる子もいましたが、どの子も楽しそうに、そして真剣に的を狙っている姿を見ていると、ほっこりとした気持ちになりました。
中には、親子で的を狙っていたご家族もおられました。現在の大人たちは、『今の子は・・・』などの言葉を言われる風潮にあるようにテレビなどで報道されているようですが、今日触れ合った子供たちからは、そのような感じは全くなかったですね。本当に屈託のない笑顔を見せてくれていました。

そして射的を終わらせた子供たちには、もれなくくじ引きをしてもらい、くじに書いてある景品を持って帰って頂きました。景品の内容は特賞二つ、お菓子数種類と家庭用品二種類です。子供たちは特賞かお菓子狙いのようでしたが、一緒についてきた親御さんは家庭用品狙いの方も居られました。こちらも違う意味で参加者の皆様方にとっては、的当てになったようですね。当たったもので喜び方も様々で、お菓子が当たって優しく見守る方や、家庭用品が当たって親御さんが喜んでいたりと、悲喜交々のようでした。

短い時間ではありましたが、地域の方々とのふれあいもさる事ながら、子供たちとのふれあいをさせて頂き、季節は冬なのですが、心は春の様に暖かく、嬉しい気持ちにならせてもらいました。この度は、粒江ふれあいフェアに参加させて頂き、ありがとうございました。

デイサービスドリーム 介護職О

九州SCS治療研究会参加報告

12月7日(木)に福岡県福岡市TKPガーデンシティ博多にて「九州SCS治療研究会」が開催されました。当院からは上利センター長と臨床工学技士、理学療法士、臨床心理士の4名が参加しました。

この会の趣旨は2017年6月よりSCS(脊髄刺激療法)の新しい刺激であるBurstDR刺激の治療について、臨床実績が特に多い当院と宮崎県にある潤和会記念病院にて講演を行い広く普及することです。
潤和会記念病院の講演後、上利センター長にて「脳神経外科で診る疾患でのBurstDR臨床成績」について講演がありました。倉敷ニューロモデュレーションセンターの役割からチーム医療の必要性、BurstDR刺激に関する当院の治療実績、今後の展望について講演を行いました。

次に当院の臨床工学技士にて「BurstDR刺激の設定方法」について症例を交えて講演を行いました。参加者はペインクリニック専門医をはじめ、Burst刺激を今後実施したい施設の医師や関連機器メーカーなど多くの方が聴講されました。

脊髄刺激療法は末梢神経障害性疼痛や脳卒中後疼痛などの慢性難治性疼痛に有効な治療です。BurstDR刺激は今までの脊髄刺激療法では治療できなかった患者にも有効な治療ですが、全国でも実施する施設や臨床実績が少ないです。倉敷ニューロモデュレーションセンターはBurstDR刺激を全国に先駆けて実施し、治療実績も全国トップクラスとなっています。

今回の講演はBurstDR刺激の治療と当院の取組を多くの方に知って頂く機会となりました。今後も治療実績を増やし、痛みに悩む患者に有効な治療を提供できるよう努力し、院内外に広く普及していきたいと思います

臨床工学技士 T

ケアセンターショートステイより年の瀬ですね

今年も残すところ後2週間ほどになりました。
街ではクリスマスの飾りがあちらこちらに登場し、ショートステイでもサンタクロースとクリスマスツリーがお出迎えをしています。

その後はお正月の準備が始まります。お正月と言えば「年賀状」ですよね。
毎年早く作成して投函しようと思いながら時間だけが過ぎて行く私・・・

「普通はがき」は現在62円ですが、「年賀はがき」だけは52円なのはご存じですか?その「年賀はがき」も52円で出せる期間が決まっています。
期間は12月15日から1月7日まで、その前後に出すと52円では投函出来ず自分の所に戻ってきて62円で出さなければ届かないので注意してくださいね。
今年は早めに「年賀状」を作成して親しい人へ新年のご挨拶をしたいと思っています。

 

ケアセンターショートステイ 介護福祉士 U

認知症のタイプ別のケアの工夫

寒気厳しき折、お風邪など召されていないでしょうか。
今回は通所リハビリ認知症専門フロアで行っている、認知症のタイプ別のケアの工夫について紹介したいと思います。

<アルツハイマー型認知症>
アルツハイマー型認知症では、もの忘れや見当識障害、判断力の低下、実行機能の低下といった症状が出現します。もの忘れに対しては、同じことを何度言われてもご本人にとっては初めてであるため、感情的にならず根気強く対応することで不安の軽減や、興奮の予防が図れます。メモ書きも有効な場合があります。通所リハビリをご利用中にも、帰りの時間が気になって何度も尋ねてこられる方がおられ、その都度同じようにお時間をお伝えする他、帰りの時間を書いた手作りのバスチケットをお渡しする場合もあります。見当識障害では日にちや場所がわからなくなるため、目立つところにカレンダーを掲示したり、会話の中に季節の話題をいれたりして対応します。当フロアでも部屋に日付と場所を見やすい字で書いて掲示しています。判断力の低下に対しては、たとえば「何がいい?」と聞くのではなく「あれとこれ、どっちがいい?」と聞くように判断材料を減らす声かけが有効です。実行機能の低下というのは聞き慣れないかもしれませんが、たとえば「服を着てね」と言うと何をすればいいのかと戸惑うような場面を言います。こういう場合には、「上着を持って」、「袖を通して」、「ボタンを付けて」と、一手順できたら次の手順と分けて具体的な動作を伝えるとやりやすくなります。

<脳血管性認知症>
脳卒中がきっかけの認知症であるため、脳の障害部位によって症状は様々です。ご本人ができることは何か、できなくなってしまったことは何かをしっかり把握して、苦手な部分のサポートをすることが大切です。自発性の低下やうつ状態が見られることが多いため、活動性の低下が危惧されます。無理強いするのは良くないですが、寝たきりや閉じこもりを防止するため、本人のできる部分に注目してできる限り脳にとって刺激の多い生活を送れることが重要です。通所リハビリでは、色々なプログラム(体操や脳トレ、レクリエーションなど)を試す中で、ご本人の反応をしっかり観察して、得意そうなことを探しています。得意なプログラムに取り組んでいる時のご本人の集中した表情や笑顔は私たちの励みになっています。
また、脳卒中の再発予防が極めて大切です。処方された薬をきちんと服用すること、医師に指示された生活習慣や生活上の制限を守ることなどを支援することがご家族の大きな役割のひとつです。

<前頭側頭型認知症>
このタイプの方は脳の前頭葉と側頭葉という部分の機能が低下してしまいます。前頭葉は感情のコントロールや集中力、物事の善悪の判断など人間らしさを司るところです。側頭葉は言葉の意味や味覚、聴覚、記憶などに関係する部分です。急な感情の変化や、反社会的行動、頑固で言うことが聞けないなどの症状が現れることがあるため、ご家族はショックを受けやすく、介護にも様々な苦労があると言われています。できればご家族だけで介護するのではなく、デイサービスや訪問看護など介護保険サービスを活用してできるだけご家族の介護負担を軽減することが必要でしょう。
万引きなど反社会的な行動は、本人には悪気はないため叱責や禁止はかえって逆効果になります。外出する時は一緒に行く、万引きをする店が特定できるなら事情を説明して代金を後から請求してもらう、または先払いしておくという方法で対処されている方もいるようです。
また常同行動が出現することがあります。いつも同じ物を食べ続けたり、毎日決まった時間に同じコースを散歩したりと常に同じように繰り返される行動を言います。これを止めようとするとご本人の反発を買い、興奮することもあります。むしろ常同行動を利用して、ご本人が得意な作業や行動を日課に取り入れた方がうまくいく場合があります。決まった時間に座ってもらい、決まったケアを行うなど、常同行動を日常に取り入れて定着するように働きかけることが有効です。
さらに集中力の低下や感情コントロールの拙劣さが影響して、周囲の環境に影響を受けやすく刺激や変化に弱くなりやすいのも特徴です。騒音や刺激的な映像、強い匂いなどに注意が必要です。広すぎる場所、混雑した場所、強い光なども苦手です。当通所リハビリにおいても部屋には物を少なくして(あるいは目に付かないように隠して)、少人数の職員が対応するようにしています。

<レビー小体型認知症>
はっきりとした幻視が見えることが特徴です。幻視とはそこにいないものが、あたかも本当に存在するように錯覚して見えてしまうことです。幻視は、虫や小動物、人の姿が鮮明に見えます。そのため介護者が「そんなものはない」と否定しても納得できず、かえって幻視を増長させたり妄想に発展したりすることがあります。ご本人には見えていることを前提に、「私には見えないけどあなたには見えるのね」などと共感的に関わることが大切です。また幻視は近づいたり触れたりすると消えることもあるため、ご本人が怖がっていなければ一緒に近づいてみることで解決する場合もあります。また、見間違いから幻視が起こることもあるため、壁に衣服を掛けない、薄暗い場所を減らすなど見間違いやすいものを排除することも大切です。
パーキンソン症状も特徴的です。顕著な歩行障害が起こりやすいため、転倒に注意が必要です。屋内の段差を減らしたり、出だしの一歩を特に注意したりして転倒予防に努めましょう。パーキンソン症状が現れるとじっとしていることが多くなる傾向がありますが、閉じこもりを防止し昼間の活動を確保して夜眠りやすくするためにも、適度な活動性を維持していくようにしたいところです。
通所リハビリでも、無理のない範囲で立って行えるゲームに取り組んでもらったり、散歩をしたりしてリハビリ以外の時間にも活動量のアップができるように取り組んでいます。

さて、長くなってしまいましたが、4つのタイプの認知症について書かせていただきました。今回挙げた対応方法はあくまで一例ですが、共通して言えることは「ご本人に起きている変化を理解する」「共感的に関わる」「できることを中心に活動性を維持する」ことです。
通所リハビリでは引き続き、様々な工夫を取り入れながら、認知症がある方も安心して1日1日を過ごせるように努めて参ります。

通所リハビリ 介護福祉士S