7)認知症とは?②

前回は、認知症がありふれた疾患である、ということを疫学的視点から見てみました。

今回は、脳の機能を通して、認知症とは一体どのような疾患なのか?といった話題に入っていきたいと思います。

脳は、上の図のように部位によって、ある程度まとまった様々な機能を司っています。上の図で、水色で示した部位は、前頭葉と呼ばれています。前頭葉は、やる気、判断、決断、喜怒哀楽、理性、話す、運動、などといった機能に関わっています。
黄色で示した部位を側頭葉といい、音や言葉の理解、聴覚などの機能に関わっています。また側頭葉の内側には扁桃体(情動)、海馬(最近の記憶)とよばれる領域があります。
緑色で示した部位を頭頂葉といい、手順、空間認知(位置感覚)、感覚(温、痛、触)の認識や統合処理に関わっています。
ピンク色で示した部位を後頭葉といい、おもに視覚に関わっています。
大ざっぱに脳の機能を部位ごとに説明しました。上記の様々な機能を総称して認知機能と呼びます。重要なことは、それぞれの部位が単独ではなく複雑に連携して働くことにより、私たちは外の環境を認識し、適応して生活しています。認知症とは認知機能が衰えることにより(図では特にオレンジ色でマークされたもの)、社会生活や家庭生活に支障を来たす状態を指します。部位ごとの衰えの強弱によって症状はさまざまであり、人によって症状の出かたには個人差があるわけです。次回は、認知症の中でも特に、アルツハイマー型認知症の特徴についてお話したいと思います。
「もの忘れ」は早期発見・早期治療が重要であり、診断・治療のためには地域のかかりつけの医師との情報共有が非常に重要です。ご家族や身近な方、またはご自身のもの忘れが気になるという方は、まずはかかりつけの医師にご相談下さい。

認知症疾患医療センター相談室 直通電話番号:086-427-3535

認知症疾患医療センター CP阿部