向精神薬(こうせいしんやく)についてのおはなし

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向精神薬とは?
向精神薬(こうせいしんやく)は、中枢神経系に作用する薬で、生物の精神活動に何らかの影響を与える薬物の総称です。依存性や乱用の恐れがある医薬品は、「向精神薬」に指定されており、取扱いに関する規定が設けられています。現在、「気分安定薬」「睡眠薬」「うつ病治療薬」など数多くの種類が向精神薬に指定されています。

さて、最近では、エチゾラム(商品名デパス他)とゾピクロン(商品名アモバン他)が向精神薬に20161018指定されました。(平成 28 年 10 月 14 日施行)
エチゾラムとゾピクロンが今回指定された理由として、これらの薬は依存性があると国が判断したためです。(国立精神・神経医療研究センターなどが精神科医療機関を対象に行った「全国の精神科医療施設における薬物関連精神疾患の実態調査」の結果も踏まえて決められたようです。)

~具体的に何が変わるの?~
○処方できる日数が30日まで
○輸入禁止
○医療機関では誰もいないとき鍵の掛かる引き出しに入れて管理が必要
○許可なく人に譲り渡すと法律違反になる
などなど…多くの規制があります。また、高齢者がこれらの薬剤を過量に服用すると、ふらついて転びやすくなったり、酒に酔ったような状態になったりする恐れがありますので注意が必要です。

薬剤師としては、今回の向精神薬指定を受けて、患者さん一人一人に適した薬剤の提案や医薬品の適正使用を推進していきたいと思います^^
くれぐれも患者さん自身の判断で薬の量を調整しないようにしてくださいね。どんなお薬でも、決められた用法用量は守って正しく服用することが、とても大切です♪お薬に関する相談はお近くの薬剤師へ~^^

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