糖尿病では食事療法が重要であるとはわかっていても、食事は毎日のことで、実際に糖尿病治療を考え栄養バランスを考慮した食事を作ることは大変なことです。職場にお弁当を持っていったりするのもいいけれど、たまには付き合いや息抜きで外食したいこともありますよね。忙しくて料理をしている暇がないので、どうしても外食が多くなりがちという人もいるかと思います。
糖尿病の食事療法では血糖コントロールが最も重要で、血糖値を急に上げない食事メニューにする、食べ過ぎに気を付けるなど、外食でも気をつけたいポイントは基本的には同じです。外食の場合は実際に何が入っているのか詳細までは分かりづらいため、自分が食べても良いおよその量を把握しておくことが大切です。
<主な外食メニューのおおよそのカロリー>
●牛丼(並盛) 480~720kcal ●ラーメン 400~480kcal
●カレーライス 560~720kcal ●天ぷらうどん 400~480kcal
●チャーハン 560~720kcal ●ミートスパゲッティ 560~720kcal
●からあげ弁当 720~880kcal
●にぎり寿司(10貫 400~560kcal
(参考:糖尿病食事療法のための食品交換表第7版)
男性で1食500~600kcal、女性で500kcal以内のメニューを選ぶようにしましょう。
日頃、自分が食べる量を把握しておき、余分な分は残す勇気が大切です。オーダーの時に「ごはんを少なめに」と頼むことができたらベスト。揚げ物などは衣を除いて中身だけ食べるなどの一工夫も大きな効果があります。麺類のときは、ラーメン+チャーハンやうどん+おにぎりなどの糖質の重なりは高血糖を起こしやすいため要注意!
上手に残して、外食をする日は他の2食でなるべく野菜や海藻などで食物繊維を摂って調整するように心がけましょう。
また、外食時の目安とするためには、なるべく家でも自分で料理をして感覚をつかむことが大切です。自分で食材に触れ、食品交換表を見ながら食材の分量を量ってみると、食材の1単位の分量が自然と頭に記憶されて、調味料の分量や最適な味付けも舌が覚えてくるようになります。
また、現在では栄養成分表示をしているお店や外食のカロリー本もあるため、外食するときは参考にしてみてくださいね。
糖尿病療養指導士 管理栄養士 H.S