“ヤングケアラー”という言葉をご存知ですか?

カテゴリー: 地域包括支援センター | 投稿日: | 投稿者:

早いもので、2022年の12分の1が、もう終わってしまいました。『あっ!』という間でした。今年も何も進歩することなく一年終わらせてしまうかも…、少々焦っています。

逃げる2月、去る3月、ぼーっとしないで毎日を大切に過ごそうと思います。

 

さて、みなさんは“ヤングケアラー”という言葉をお聞きになったことはありますか?

最近、テレビや新聞等のメディアでも取り上げられていますので、ニュース番組などで見られたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

“ヤングケアラー”とは、『法令上の定義はないが、一般的に、本来大人が担うと想定されているような家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを日常的に行っている子ども』とされています(厚労省HPより)。近年、日本では、このヤングケアラーの増加が問題となっており(令和2年度の厚労省による調査では、回答した中学2年生の17人に1人がヤングケアラーだったという結果もあります)、国は令和3年3月に文科省と厚労省が連携したプロジェクトチームを立ち上げました。

ヤングケアラーの一番の問題は、家庭内のデリケートな問題であり、本人や家族に自覚がないことも多く、支援が必要な場合でも表面化しにくい、ということです。そのため国は、令和4年度から3年間を〔ヤングケアラー認知度向上キャンペーン〕の期間として、重点的に認知度の向上に向けて取り組むとしています。

 

子どもが家事や家族の世話をすることは、ごく普通のことだと思われるかもしれません。もちろん、家族で助け合うということも悪いことではありません。しかし、年齢等に見合わない重い責任や負担を負い、子どもが本来持つ、勉強する時間、部活動する時間、友人と過ごす時間‥‥それらが奪われ、結果、学業への影響、就職への影響、友人関係への影響などが出て、将来の夢を諦めたり、ストレスを感じたりしている子ども達も少なくないのです。

ヤングケアラーに関する施策には私たちケアマネジャー(介護支援専門員)の役割もあります。関わる家族にヤングケアラーがいないか、早期発見と適切な機関への相談、子どもをあてにしない介護・福祉サービスの調整、などがそれにあたります。ケアマネジャーは介護を必要とする高齢者の支援が主な業務ですが、子どもの問題は専門外、ではなく、ご利用者を取り巻く〝環境″を把握できるケアマネジャーだからこそ、できることを考えていきたいと思います。

 

【子どもが子どもでいられる街に。】(ヤングケアラー啓発のためのスローガンです)

ケアプラン室 A