脊髄刺激療法 (SCS) の勉強会に参加して

カテゴリー: リハビリテーション部 | 投稿日: | 投稿者:

台風も過ぎ去り、朝夕の気温の変動が大きくなってきましたが、体調はいかがでしょうか?

先日、北海道・札幌で脊髄刺激療法 (SCS) の勉強会があり、私も参加させていただきました。

脊髄刺激療法とは、脊髄の硬膜外腔といわれる場所に電極を留置して、脊髄の後索といわれる場所を刺激することで疼痛を軽減させる治療法です。
疼痛の原因には大きく分けて2種類あり、神経障害性疼痛と侵害受容性疼痛があります。神経障害性疼痛とは、中枢・末梢神経の損傷などに伴って発生する疼痛であり、灼熱痛や電撃痛、痛覚が過敏となり触るだけで痛いなどの症状がみられます。
侵害受容性疼痛とは、骨折や挫傷、内臓痛といった組織の損傷で発生する痛みです。うずくような痛みや鋭い痛み、ズキズキするような痛みなどがみられます。

SCSは主に神経障害性疼痛に対して有効であるといわれています。当院でも、ニューロモデュレーションセンターでSCSを実施しています。

今回の勉強会では、SCSにおけるリハビリの役割についてお話ししてきました。
リハビリの役割としては、①術前・術後の疼痛や運動機能の評価②疼痛軽減後に患者様のニーズに合わせてリハビリに重点をおいています。

①術前・術後の評価に関しては、SCSには数種類の刺激方法があり、患者様個人で効果が異なってきます。術前と比較して疼痛は軽減しているか、刺激方法で疼痛に変化はあるかを評価しています。また、疼痛が軽減することによって動きが良くなる患者様もおられますので、疼痛の評価と一緒に動きの評価も実施しています。

②リハビリに関しては、痛みが軽減することで何をしたいかを患者様に問い、実現できるようリハビリに取り組んでいきます。
SCS後のリハビリはまだあまり注目されていません。リハビリスタッフがしっかりSCSを理解し、SCS×リハビリで患者様の生活の質をより一層高めていけるよう今後も精進していきます。

北海道の気温は日中10℃でした。日も照っていたので体調も崩すことなく仕事に励んでいけそうです。

リハビリ S