目には見えないものを調べる

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

「人間は技術や道具を進歩させ、目に見えないものを見えるように変えて科学を発展させてきた」といったようなフレーズで羽根や鱗の構造、果てには原子や分子について説明する番組を観たことをふと思い出しました。
番組を観たのは私が高校生の時で、ちょうど兵庫県の播磨科学公園都市にあるSpring-8(物質の構造や性質を詳しく調べたりすることが出来る施設)を見学したということもあり、親に得意げに話した記憶があります。

私が働いているこの倉敷平成病院の臨床検査部では様々な装置を駆使して目には見えない体の内部の状態を知るために検査を行っています。いろいろな装置がありますが、今回は顕微鏡を使った尿沈渣検査について紹介したいと思います。
尿沈渣検査とは、尿を遠心分離器(高速で回転させ遠心力をかけて分離させる機械)にかけて沈殿した成分を顕微鏡で100~400倍に拡大して調べる検査です。調べている主な成分は以下のとおりです。

血球類(赤血球・白血球)
血尿にはいろいろな原因がありますが、赤血球は出血のあった場所によっては特徴的な形状になるため出血部位をある程度推定することが出来ます。白血球は膀胱炎などの感染症や結石症などで出現します。

上皮細胞類(扁平上皮細胞・尿路上皮細胞・尿細管上皮細胞など)
尿は腎臓で作られ尿管や膀胱、尿道を通って排泄されます。尿の通り道を構成している細胞は1種類だけではありません。細胞の種類や悪性を疑う細胞がないか調べています。

円柱類(硝子円柱・上皮円柱・顆粒円柱など)
円柱は尿細管上皮細胞から分泌されたタンパク質が固まった成分で、円柱の種類を調べることで腎臓がどのくらい障害を受けているか知ることが出来ます。

塩類・結晶類
結晶は尿の中に溶けきらなくなった成分が固まって出てきたものです。食事などの影響で出現する結晶や病気を疑うような結晶、服用している薬による結晶があります。

微生物類(細菌・真菌)
尿に細菌や真菌などの微生物がいないか調べます。本来膀胱の中にある尿の中には微生物はいません。尿の中に細菌や真菌、白血球が見つかる場合は感染を疑います。

医学の祖と呼ばれるヒポクラテスの時代には尿の色やにおいを調べていましたが、その頃から技術も道具も進歩して、紹介したように「見える」ようになってきました。私たち臨床検査技師の仕事も従来の検査に加え、検体採取や嗅覚検査、味覚検査など拡大しています。
私たちの仕事がもっと皆様から「見える」ように頑張っていきたいと思います。

臨床検査部NK

ヒートショックにご注意を

カテゴリー: 地域包括支援センター | 投稿日: | 投稿者:

すっかり寒くなって、県北では雪がちらつくこともある今日この頃、みなさまはお変わりなくお過ごしでしょうか?
お風呂の湯船でしっかり体を温めて、休まりたい時期になりましたね。

コロナ禍で、なかなか思うように気分転換できず、毎日の入浴が良い気分転換になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
入浴は気分をリラックスしてくれるのはもちろん、血行を良くして健康にも大切な役割を果たしてくれています。

そんな、精神的にも健康的にも私たちの生活に欠かせない「入浴」ですが、冬には気をつけなくてはいけないことがあります。

この時期になると毎年ささやかれ、だんだん知られるようになってきた、そう、
「ヒートショック」 です。

ヒートショックとは、暖かい部屋から寒い部屋への移動など、急激な温度変化によって血圧が上下に大きく変動することをきっかけに起こる健康被害のことです。気温の下がる冬場(12月〜2月)に多くみられ、入浴時は特に注意が必要です。

東京都健康長寿医療センターが行った過去の調査では、年間で1万7千人もの人々がヒートショックに関連した入浴中の急死に至ったと推計されています。
私たちの生活に密接で、親しみのある「入浴」ですが、冬場には、あなた自身や、あなたの大切な人がヒートショックを起こしてしまうことだってあるかもしれません。
いま一度、自分たちを守るための「対策」を復習してみましょう!

① 脱衣所、浴室は暖房で暖めておく。
・脱衣所は、自動の電気ヒーターがオススメ。(自動で切れます!忘れても安心です!コードは引っかからない位置へ収納!)
・浴室暖房がない場合は、暖かいシャワーで浴室を温めておくといいよ!シャワーでお湯張りするなど。(命より大事な節約はないですよ!)
② 夕食前、日没前に入浴する
・冷え込まない時間帯(午後2時〜4時ころ)
③ 1人での入浴を控える
・入浴する前は、家族に声かけしておく。
④ 食直後、飲酒時の入浴を控える
・食後1時間以内や飲酒時は血圧が変動しやすい。

自分でも、すぐにできそうな「対策」がありますよね!
他でもない、あなたや、あなたの大切な人たちをヒートショックから守るために。
ご友人にも注意を呼びかけていただき、安全で気持ちの良い入浴ができるとともに、みんなでヒートショックを予防して、みんなの健康が守れることを心から願っております。

包括支援センター T

倉敷老健おやつバイキング開催のご報告

カテゴリー: 倉敷老健 | 投稿日: | 投稿者:

倉敷老健のKです。
肌寒い気候になりつつある11月、倉敷老健では久々のイベント「おやつバイキング」を開催しました。
倉敷老健ではご入所の皆さんに毎日おやつを召し上がっていただいていますが、この日は特別です。
和洋織り交ぜられた12種類のスイーツの中から好きなものを選んで、好きなだけ食べていいのです。毎年好評のこのイベント、感染対策に注意しつつ、皆さんのご要望をうかがいながら、トレーに乗せたおやつをトングで取り分ける係でした。

始まる前から、ある女性のご入所の方は、メニューを眺めながら、どのスイーツが美味しそうだと楽しそうにお話をされていました。

行事が始まると、沢山の中スイーツの中から吟味され、「〇〇が美味しかった、〇〇を食べてみた方がいいわよ」などお喋りをされながら、美味しそうに召し上がられていました。

普段はあまり食事量が多くない方も「甘いものは別腹」とおっしゃられ、喜ばれている方もチラホラ。後で聞いた話では、10個以上召し上がられた方もおられるとのことでした。

今年はコロナウィルスの影響で、施設内のイベントが軒並み中止になったり、直接の面会ができない期間があったりで、ご入所の皆さんが楽しい気持ちになるようなことが提供できなく、申し訳ない気持ちでした。
そんな時期にこのような形で入所者さんに喜んでいただけて、私自身とても嬉しい気持ちになりました。

これから寒い日が続きます。コロナウィルスの収束は未だにはっきりしませんが、体調に気を付けながらも施設の中で少しでも楽しい時間がすごせたらいいなと思います。

倉敷老健 リハビリ K

『お口の体操』をしてみましょう!

カテゴリー: 歯科 | 投稿日: | 投稿者:

ここのところ一気に寒さが増してきましたね。ブログをご覧の皆さんはいかがお過ごしでしょうか。寒くなると、外出や人と会話をする機会が少なくなることが多いですよね。特に高齢になって周りの人と話をしたりする機会が減ると、噛んだり飲み込んだりするための口腔機能が衰えることがあります。口腔機能の衰えからはじまる老化のサインはオーラルフレイルと呼ばれています。今回はこれらのオーラルフレイルを予防するためのお口や舌の動きをスムーズにする体操について、いくつか紹介しようと思います。

【唇を中心とした口の体操】
①口をすぼめて「ウー」の口をする
②口を横に開き「イー」の口をする
これを複数回繰り返す

【舌圧訓練(舌の力を強くする訓練)】
①舌を左の頬の内側に強く押し付ける
②自分の指で、口の中の舌の先を、頬の上から押さえる
③それに抵抗するように、舌を頬の内側に、ゆっくり10回押し付ける
④ ①~③を右の頬でも同じように繰り返す

【パタカラ体操】
①「パ」の発音×8回:唇をはじくように
②「タ」の発音×8回:舌先を上の前歯の裏につけるように
③「カ」の発音×8回:舌の奥を上顎の奥につけるように
④「ラ」の発音×8回:舌を丸まるめるように
①~④の「パ」「タ」「カ」「ラ」の順番に各8回の発音を、2セット行う

お口周りや舌の筋力をアップすることで、お口の機能が高まり、食べ物が飲み込みやすくなります。表情も明るくなりますので、ぜひ試してみてください。

参照:日本歯科医師会ホームページ https://www.jda.or.jp/oral_flail/gymnastics/

歯科医師 F

 

年2回の体力測定 ~密を避けてコロナ対策~

カテゴリー: ケアハウス | 投稿日: | 投稿者:

ドリームガーデン倉敷では、6月と11月頃の年2回、ご入居の皆様の体力測定をさせて頂いています。例年は、体操終了後、各階ごとに日程を決めて測定させていただいていました。
項目は、握力、開眼片足立ち、タイムアップゴー、10m歩行です。
今年は、6月に第1回目の測定を行いました。その時は、次はどこへ行ったらいい?という質問や待っていただく時間もあり、混雑した状況でした。
現在は、コロナ対策で「密」を作らないことが推進されています。今月11月の測定は、一斉に測定させて頂くのではなく、期間を決めて随時測定させていただく方法へと変更しました。
その方法にしたところ、待っていただく時間やどこへ行ったらよいか聞かれる事も無くなりました。職員もご入居の皆様を一人ひとり対応できるので、「ちょっと待ってください」という言葉もなくなりました。
測定を進めていくと、体力が少し向上した方、現状維持の方、低下してしまっている方とそれぞれおられます。今年の春頃から、外出や行事等がほとんどできない状況。唯一続けているのは、10時30分から朝の体操です。参加者は、40人から50人弱。体操の内容も一年に一度は変えています。散歩に出かけられる方、ほとんど外出ができない方まで様々ですが、皆様、年齢を重ねていかれるので、体力は低下してもおかしくはない状況です。それに加えて外出が思うようにできないとなると足腰も弱ってきてしまいます。その状況を少しでも防ぎたい、現在の状況を維持して頂きたく、測定後は、年2回の数値をグラフにして、職員からの体力維持アドバイスも記入しフィードバックしています。
なかなか自分自身の体力を意識して考える事が少ないと思いますので、元気に生活して頂く為の指標にして頂けたらと思い、現在、集計中です。

ケアハウス 介護福祉士  N

 

「100点目指せ!ゲートボール」

カテゴリー: グランドガーデン南町 | 投稿日: | 投稿者:

霜秋の候、落ち葉が風に舞い、寒さが増してきました。皆様いかがお過ごしでしょうか。デイサービスではコロナ禍において感染症対策を常時行っています。寒さが増すこの時期特に換気対策は重要課題です。寒さを感じないよう体操やレクリエーションにも工夫が必要です。

さて先日レクリエーションにてゲーム「100点目指せ!ゲートボール」を行いました。内容は、坂の障害物を越えて得点の箱へめがけてボールを打つというもの。苦戦しつつも皆さん真剣にトライされていました。ボールが坂を反れたり、越えなかったり…。坂を越えボールが箱へ入ると大きな歓声があがりました。応援側になると皆さんタンバリンを鳴らしたり手を叩いたりと大盛り上がり。職員も参加してさらに白熱!!笑顔いっぱいのゲームに体もぽかぽかになりとても嬉しかったです。次回も皆さんに楽しんでいただけるよう頑張ります。

 グランドガーデン南町 介護福祉士 S・M

 

第55回のぞみの会YouTube動画をいよいよ11月30日第一弾配信開始します

カテゴリー: のぞみの会 | 投稿日: | 投稿者:

かねてより準備を進めてまいりました第55回のぞみの会ですが、コロナ禍の今年は、「全仁会が支える新しい生活習慣~コロナに打ち勝つために~」をテーマに動画と冊子でのお届けとなります。
ご案内PDFはこちら

動画の第一弾配信を11月30日(月)9時から開始することとなりました。 URLは

です。11月30日(月)以降にご視聴下さい。どうぞよろしくお願い申し上げます。

第55回のぞみの会実行委員

入浴と呼吸法で身体も心もリフレッシュ

朝晩の冷え込みが厳しくなり、吹き込む風が冷たい今日この頃。いかがお過ごしでしょうか?

今年に入ってからコロナウイルスの影響により、外出の機会も減り思うように動けない、好きなことが出来ないとストレスを感じている方も多いと思います。
そこで、ストレスが溜まり易い毎日をリフレッシュすべく、私が入浴時に実践している方法を紹介したいと思います。

それは、入浴だけでとてもリラックスできますが、入浴時に腹式呼吸をするというもの。
お風呂は、緊張した神経を和らげる効果があり、それプラス腹式呼吸をしてゆっくりと息を吐くことで、自律神経を調節する(副交感神経を優位にする)働きや、全身の筋肉を弛緩させる働きがあり、とてもリラックス出来るという一石二鳥効果。そして、横隔膜を上下させ、腹圧が変化することにより便通を改善する働きがあるという事。しかも、時間がない人でもお風呂のついでに出来るという手軽さ。非常におススメです。(心臓の弱い方は無理をせず行って下さい)

これは、病院の研修(ストレスの緩和)でも学んだし、今通っているヨガでも行う呼吸方法です。
呼吸は鼻から行い、吸う息に7秒、吐く息にも7秒。できなければ、短くても大丈夫。
ゆっくりと大きく呼吸をするのが目的です。意識すべきは、息を吸うときには空気が鼻を通過しお腹に流れ込んでいき膨れていくイメージ。吐くときは、お腹の中から鼻を通過しお腹が凹んでいくのを意識しながら、呼吸に集中する事。
これを30回行います。回数は目安なのでこだわらずリラックスできたなと感じればOK。
腹式呼吸、最初は上手くいかなくても、毎日すれば徐々に出来るようになってきます。
何か嫌な事や気になっている事、心配事や日々の忙しさなど、一旦全てを忘れてしまい何も考えず、その時だけは全神経を呼吸に集中して下さい。
重要なのは、その呼吸している時だけ何もかもを忘れ、気持ちのリセットをする時間を作る事です。これだけで身体や心がとてもリラックスすることができます。

半信半疑で始めたこの呼吸法。やり始めて約2年。途中、ヨガを習いだしてからも腹式呼吸が登場し、確信しました。これは間違いない。
呼吸法をやりだしてからは、体調が非常に良く風邪も引かなくなりました。今現在も継続中。(これは個人の感想ですが、騙されたと思ってやってみてはと思います。)

入浴での呼吸法でストレス解消。心身共にリフレッシュして、寒い冬やコロナウイルスに負けず寒い冬を乗り越えましょう。
さて、今日も頑張って働こうっと。

訪問入浴 H

入職して半年経って~理学療法士~

カテゴリー: リハビリテーション部 | 投稿日: | 投稿者:

こんにちは。はじめまして、今年の春に入職した新人理学療法士です。日を追うごとに寒さがぐんと増し、布団から出るのも辛い季節になりました。あと1ヶ月で今年も終わるのかと思うと時間の流れの早さを感じます。みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
私は入職して半年が過ぎ毎日の業務に日々奮闘しています。
入職当初は不安いっぱいで、何をしたらいいのか、どうしたらもっと患者様が良くなるのか疑問ばかりの毎日でした。
今日までこうして頑張ってこれたのは先輩方の手厚いご指導のおかげであり、同期のみんなで切磋琢磨しながら過ごすことができたからこそ、今の自分があると思っています。この半年を振り返り、理学療法士として今日まで、たくさんの患者様に出会い、患者様からたくさんのことを教えていただきました。
患者様が「笑っているけどわしらは不安なんじゃ」とおっしゃられたことがあります。その言葉を聞き、理学療法士は患者様の身体機能の向上を図るのももちろん大切な役割ですが、その前にまず患者様の気持ちを理解し、親身になって関わっていく事が最も大切であることを再確認した瞬間でした。患者様は人生の先輩が多く、たくさんの事を教えて下さいます。だからこそ、これから患者様と関わっていくときには患者様の気持ち、ご家族の気持ちを1番に考え、感謝の気持ちを忘れることなく行動していきたいです。

また半年が過ぎた今、社会人としても働くことの大変さを身にしみて感じるとともに、理学療法士として働くことができているのは家族の支えがあってのことで感謝の気持ちでいっぱいです。私の両親は共働きをしているため、幼い頃から祖父母にもたくさんお世話になっていました。学生時代には反抗してしまうこともよくありました。でも、両親や祖父母がいなかったら今の私はありません。祖父母も高齢となり、いつ病気や怪我をしてもおかしくない年齢となりました。これから理学療法士としてたくさん勉強し、学んだ知識を生かして、次は私が家族を支え恩返しをしていきたいと思います。

これからも私は感謝の気持ちを忘れることなく相手の気持ちに寄り添った理学療法士を目指し、活躍していきたいです。
最後になりましたが、現在もコロナウイルスは拡大し続けている状況です。大切な人、そして自分自身を守るためにも手洗い、うがい、マスクの着用、手指消毒などを徹底しこの困難を乗り越えていきましょう。

リハビリテーション部 理学療法士 N

勉強

先月、ケアマネジャー試験を受験しました。

試験を受けるのは大学生以来、8年ぶりでした。学生時代とは異なり、仕事や家事の合間を縫って、試験勉強の時間を確保しなければならず、勉強のためだけに時間を使える学生時代がいかに恵まれていたか、痛感しました。

しかし、試験勉強を続けるうちに、新しい知識を身につけることに楽しさを感じるようになりました。
今まで忙しさを理由に避けていましたが、少しずつでも学ぶ時間を確保し、日々の業務に生かせるような知識をしっかり身につけて行きたいと思いました。

チョロQ