日別アーカイブ: 2015年6月19日(金曜日)

水虫のおはなし

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

梅雨の時期から夏にかけて患者が急増する病気があります。それは……『水虫!!!!!』
水虫とは「白癬菌」と呼ばれるカビの一種です。角質層に寄生した白癬菌は、温度が15℃以上、湿度が70%以上で活発に増殖します。その為、6月~8月にかけて水虫の患者さんが増加します。これからの季節に症状が強くなり、秋から冬にかけて症状がおさまるのが特徴です。

足白癬は、3つのタイプに分けられます。
(1)「趾間(しかん)型」:足の指の間の皮が剥けたり、白くふやけたりする
(2)「小水疱型(汗疱型)」:足の裏に小さな水膨れが生じ、それが破けると皮が剥ける
(3)「角質増殖型(角化型)」:かかとの皮膚が厚くなり、ヒビ、アカギレのように足の裏全体が硬くなる

ブログ水虫といえば、かゆみが強いと連想される方が多くいますが、ほとんどはかゆみを伴わないことが分かっています。かゆみのない水虫、「隠れ水虫」も実は多いのです。

市販の水虫薬の使用が適さない水虫がありますので、次の症状がある場合は市販薬を使用する前に皮膚科を受診するようにしてください。
1.患部が広範囲であったり、水疱が破れた後のただれがひどい
2.爪が濁って黒ずんでいたり、「爪水虫(爪白癬)」と診断されたことがある
3.糖尿病治療薬や免疫抑制剤を服用している

症状がひどい場合、また、細菌などによる二次感染が疑われる場合には、皮膚科医の専門的な治療が必要になることもあります。また、爪白癬では、抗真菌薬の内服による治療が必要になります。理由は塗り薬では爪の中まで有効成分が届きにくいからです。
糖尿病や免疫抑制剤を使用している方は、感染症に対する免疫力が落ちているので、水虫にかかりやすくなります。水虫が疑われる場合には、自己判断するのではなく、まず主治医に相談するようにして下さいね♪

6月といえば雨が多く、肌寒さと蒸し暑さを感じる季節です。くれぐれも体調管理には十分気をつけて下さいね。

薬剤部 S.N