脊髄刺激療法(SCS)における臨床工学技士の関わり

倉敷ニューロモデュレーションセンターが平成29年4月に開設し、今年で2年目になります。

神経障害性疼痛(脊椎術後疼痛、帯状疱疹後神経痛、脊柱官狭窄症)や末梢血流障害(閉塞性動脈硬化症、バージャー病)における慢性疼痛に対して脊髄刺激療法(SCS)を行っています。センターでの臨床工学技士の仕事や役割について紹介します。臨床工学技士?どのような仕事をしているのか?資格名を知っている方も少ないと思いますが、臨床工学技士は病院における医療機器の操作や保守点検を医師の指示の下で行っています。SCSにおいて、手術前に疼痛部位や症状について患者さん病態を把握し、手術中は医師の指示の下、SCS専用の機器を操作している。手術後は病室にうかがい刺激調整を行っていますが、入院期間中にも継続して刺激調整を行うことで痛みを少しでも緩和できるように努めています。その他、患者さん用にお渡しする機器もあるため操作方法を説明しています。

「機器操作が苦手で不安です」と患者さんからお聞きする事がありますが、簡易マニュアルを作成し手順を追って丁寧に説明を行うことで、不安を解消し操作に慣れていただいています。退院後については外来で刺激調整を行っているほか、刺激が正常に行えているか機器に異常がないかチェックをしています。
倉敷ニューロモデュレーションセンターでは、臨床工学技士以外に沢山の専門職(看護師、理学療法士、作業療法士、言語療法士、臨床心理士、医療秘書)の方が協力しDBS・SCSの治療に携わっています。今後も日々努力し、患者さんのために貢献できるような活動をしていきたいと思います。

倉敷ニューロモデュレーションセンター ME T