栄養科通信vol.173「お酒の飲み方に気を付けましょう」

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年末年始はお酒を飲む機会が増えますね。コロナで外出できず、例年より飲みすぎた人はいませんか。家だから酔っぱらっても大丈夫という解放感もあると思いますが、いくつかポイントを頭に入れておきましょう。

①お酒は食事と一緒に飲みましょう
空腹のままお酒を飲むと、アルコールが急激に吸収され、酔いがまわるのが早くなります。食事と一緒にお酒を飲めば、胃の中の食べ物が粘膜の上に層を作り、アルコールの吸収を遅らせます。

②お酒は水分と交互に飲みましょう
水やウーロン茶をお酒と交互に飲めば飲み過ぎを防ぐことができます。また、胃の中のアルコール濃度を薄くし、二日酔いを軽減します。

③水分補給をしっかりしてから寝ましょう
アルコールには利尿作用があります。しっかり水分補給をすることで排出された水分を補いましょう。また睡眠不足は二日酔いを悪化させるので、早めに寝るようにしましょう。

●肝機能をサポートする栄養素とおつまみ

ビタミンB1…糖質をエネルギーに変換する働きや皮膚、粘膜の健康維持に役立ちます。お酒を飲むと、体内でのアルコールの分解にビタミンB1が消費されます。さらにアルコールによってビタミンB1の吸収が阻害されます。

ナイアシン…糖質、たんぱく質、脂質などの分解をサポートします。飲酒によって産生されるアセトアルデヒドを無毒化するのにナイアシンが消費されるため、お酒を良く飲む人ほど意識してナイアシンを摂取することが大切です。

亜鉛…たんぱく質合成に関わる酵素の材料として使われます。味覚を正常に保つ働きもあります。お酒を飲む機会が多くなると肝臓が疲れやすくなりますが、肝臓は細胞の新陳代謝が活発で、新しい細胞を作るのに亜鉛が必要となります。

【上記の栄養素を含むおつまみ】豚キムチ、レバニラ炒め、だし巻き玉子など

●アルコールの適量(純アルコール約20g程度)

ビール(度数5%)…中瓶1本(500ml)
日本酒(度数15%)…1合(180ml)
焼酎(度数25%)…0.6合(110ml)
ウイスキー(度数40%)…60ml
ワイン(度数14%)…1/4本(180ml)

適量には個人差があり、同じ人であってもその日の状態によってアルコール分解の速度が異なるため、一概にいうことはできません。厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒」は1日平均純アルコールにして約20g程度であるとされています。上記で示したポイントを守ることで体調に気をつけて楽しく新年を過ごしましょう。

管理栄養士 A.T