コロナ疲れしていませんか?

カテゴリー: 認知症疾患医療センター | 投稿日: | 投稿者:

まだまだ寒い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
先日、倉敷もの忘れ事例検討会が開催され、参加してきました。これまでは、現地開催となっておりましたが、今回はオンラインでの開催となりました。普段であると、参加が難しかった方もオンラインでの開催によって「参加できました」といった声も聞かれていました。

今回の事例検討のテーマは、「認知機能が低下した高齢者に向けて(工夫した点・うまくいったこと)」でした。緊急事態宣言の発令によって、県外にお住いのご家族が帰ってこられなくなったり、不要不急の外出を控えるといったところから、必要な受診の拒否につながってしまったり、困ったなといった点が多くあげられました。実際、当認知症疾患医療センターにおいても、外出自粛によって日々の生活の刺激がなくなり、もの忘れがみられるようになってきたといったご相談であったり、これまでと同様の生活が送れなくなった(外出時にはマスクをしなければならない、毎日していた外出を控えなければならない)ことがストレスになったり混乱につながっているといった声が聞かれています。

みなさんは、日々の生活を振り返ってこんな症状はありませんか?疲れやすくて何もやる気がおきない、イライラして落ち着かない、もの忘れが気になる、集中できない、楽しいと感じない・・・。長期間の自粛生活からこころが疲れてきているのかもしれません。そんなときはストレスをなくそうとするのではなく、上手く付き合い自分を労わりましょう。ストレスが積み重なってきたら、疲れたときは休んだり、気分転換を図りましょう。生活リズムを整えるように意識しましょう。人との交流を大切にし、ささいなことでも自分だけで抱え込まず、周りの人に相談しましょう。

一方で、緊急事態宣言の発令は大変なことではありますが、“逆に良かったな”といったこともあるのかもという話にもなりました。お家で過ごす時間が長くなったことによって、家族の知らない様子を改めて知ることができた、いいところを発見できた、新たな趣味を発見できた、オンラインの普及によって多くの研修会に参加できたなど、よかった点もあげられました。また、家族の絆や地域の方々との絆を改めて感じることのできる機会になったといった声も多く聞かれました。
めまぐるしい毎日の中で、目の前の大変なことへついつい目が行ってしまいがちですが、よかったポイントへ目を向けることも大切なのかもしれません。

また、相手への「ありがとう」の感謝の気持ちを伝えること。このことも、感謝を伝える心の余裕をもつことでストレスの緩衝材となるのかもしれません。
日々の感謝を忘れず、今年も頑張っていこうと思います。

認知症疾患医療センター 公認心理師 H