下肢静脈瘤について

カテゴリー: 臨床検査部 | 投稿日: | 投稿者:

生理機能検査室が引っ越しました。新しく綺麗な検査室で気持ちよくお仕事をさせていただいています。

さて、私は最近夕方になると足がパンパンにむくんでだるくなり、明け方こむら返りの激痛で目が覚める日が続くようになりました。妊娠出産の度にむくみが酷くなってきて皮膚の表面にクモの巣状の血管が浮き上がっていることには気付いていましたが、朝になればむくみは改善されていたため放置していました。毎朝こむら返りで目が覚めるのがつらいので着圧ソックスを履くようにしたところ、だるさやこむら返りから解放されました。

皆さんも私のような症状はありませんか?
足がつる・足のむくみや冷え・足が疲れやすくだるい、痛い・足の血管がボコボコしている・足の皮膚に色素沈着がある・足の皮膚に潰瘍がある・・・など。もしかしたらそれは下肢静脈瘤かもしれません。

静脈には血液が逆流しないように弁がありますが、この弁が壊れると血液が逆流して下肢にうっ滞します。
原因としては、立ち仕事・妊娠・肥満・便秘・加齢・遺伝的要素などもあり、女性に多く高齢者の7~8割の方が静脈瘤を発症していると言われています。

私は検査室でエコー検査を担当していて、このような症状のある方に足の静脈の弁の逆流があるかどうか?の検査をしています。検査をしていて気になっている事が一つあります。

エコーで足の付け根から順番に静脈を見ていくのですが、足がむくむと訴えられる女性の方で足の付け根にに食い込むような下着をつけている方が多いのです。鼠径部の締め付けの強い下着は静脈瘤を悪化させる要因になることもあるので気を付けていただきたいです。
下肢静脈瘤は放置しておくと徐々に進行し、自然に治ることはありません。日々の生活で静脈瘤を予防するには、立ちっぱなし座りっぱなしなどを少なくし、適度に運動して下肢の筋肉を鍛えることで血流を良くしてうっ滞させないことが大事です。深呼吸や足首を上下に動かすだけでも血流が良くなります。

医療用弾性ソックスも症状の改善に繋がりますので、気になる症状があるなら一度医師にご相談されてみてはいかがでしょうか?
重症化して潰瘍ができてしまってからでは治療が複雑になりますので早い段階で専門医に受診をお勧めします。

                             臨床検査部 H.O