第12回おかやま足を守る会開催報告

カテゴリー: 倉敷生活習慣病センター | 投稿日: | 投稿者:

1月28日に倉敷在宅総合ケアセンター4F 多目的ホールにて「第12回おかやま足を守る会(主催:おかやま足を守る会)」が開催されました。

ashi 1最初の一般演題では当院形成外科の石田先生の発表をはじめとし、6題の症例発表がありました。どれも興味深いものばかりで、フットウエアの大切さやDVT(深部静脈血栓症)の予防、爪切り演習についてなどすぐに臨床で実践できそうなことを学ぶことができました。ミニレクチャーでは爪白癬の塗り薬やHonda歩行アシストの使用経験について、最新のトピックスを聞くことができました。

ashi 2また、特別講演は神戸大学大学院医学研究科形成外科学教授の寺師浩人先生をお迎えし「糖尿病患者の歩行を守る」という演題でご講演いただきました。日本の足病変治療の現状、そして糖尿病性足潰瘍の病態を神戸分類として4つのタイプに分類し、タイプ別に最初の治療介入が適切でないと予後に大きく影響することを学びました。

ashi 3特に印象的だったのはType1の末梢神経障害を主体とする創傷は歩く褥瘡であるということでした。末梢神経障害を有する糖尿病患者さんが多い中、改めて除圧の大切さを痛感しました。そして、足を守ること=創傷の治癒が最終目標ではなく、いかに患者さんの歩行を守るかが私たちの目指すところであることを再認識しました。そのためには、各職種が各々専門性を高めながら今まで以上に連携を図り、チーム医療を充実させることが必要であると思います。

当院では、血管外科松前先生の外来により末梢血管再建術のスムーズな連携が図れており、フットウエアに関しても履物外来が充実しています。今後も一人でも多くの患者の歩行を守っていきたいと思います。

おかやま足を守る会は、平川訓己院長、小山恵美子老健看護部長、渡邉英子ケアハウス施設長、青山雅診療部長、石田泰久形成外科医長、岡山市民病院松前大先生、川崎医科大学総合医療センター森田一郎先生、岡山リハビリテーション病院森田能子先生、靴工房グラート中村徹先生達が世話人の有志の会ですが、今回は、華山先生、石田先生の上司である、神戸大学形成外科寺師浩人教授がご講演下さり、高尾理事長も参加され、この会をサポートして下さいました。今年は院内外より91名の参加があり大盛況に終わりました。

*第13回は平成30年1月20日(土)開催予定です。詳細が決まりましたら告知致しますので、ふるってご参加下さい。

倉敷平成病院 糖尿病看護認定看護師 岩崎紀代美(世話人)