甘酒は飲む点滴

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

drink_amazake甘酒は「飲む点滴」と呼ばれるように、様々な栄養素が含まれています。
ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、
食物繊維、オリゴ糖、システイン、アルギニン、アミノ酸、ブドウ糖
今では冬に飲むイメージが強い甘酒ですが、江戸時代はまだ栄養豊富な食べ物が少なかったため「夏バテ予防」として庶民に親しまれていました。そのため甘酒は俳句の夏の季語になっているそうです。ご存じでしたか?

甘酒は大きく分けて「酒粕ベースの甘酒」と「麹ベースの甘酒」の2種類に分類されます。酒粕ベースの甘酒はミネラルが少なく、アルコールが残っており加糖して甘さを出しています。一方、麹ベースの甘酒は蒸したお米を麹で発酵熟成させて作ります。こちらはアルコールが含まれておらず米のデンプンが分解されてブドウ糖となるため甘みを感じます。

甘酒の効果についてご紹介します。
① 甘酒はカロリーが高そうなイメージがありますが、実は白米の半分程度と低カロリーで、脂肪分もほとんど含まれていません。食事の30分前やおやつ代わりに麹ベースの甘酒を少量飲むとダイエットの補助になるそうです。
② 発酵食品の一つで、植物性乳酸菌とオリゴ糖が腸内環境を整えて腸の働きを活発にして便秘を解消する効果が期待出来ます。
③ 肌の保護や保湿を促し、髪の毛や爪の生成に必要なビタミンB群が豊富。
④ 麹に含まれる「コウジ酸」はメラニンの生成を抑制して「シミ」や「くすみ」を防ぐ作用があります。
⑤ アミノ酸は新陳代謝を活発にするので、老廃物を排除して肌荒れやにきびに効果があります。
⑥ 麹ベースの甘酒はアルコールを含まず、ビタミンB6や葉酸が含まれているので妊娠中のつわりや便秘にも有効とのこと。甘酒を温めて飲むと体の冷えを解消し母乳を出しやすくするそうです。snow_globe_snow_dome

甘酒は低カロリーですが飲み過ぎには注意が必要です。麹ベースの甘酒を選び、1日コップ1杯までとし、数回に分けてゆっくり噛むように飲みましょう。冬の寒い時期だけではなく1年を通して飲み続けることでより効果が発揮されます。

今まで甘酒が苦手だった私ですが、麹ベースの甘酒を作って豆乳や焙じ茶と混ぜて毎日飲むようになりました。調べると様々なアレンジレシピがあるようです。食事量が減っている方にも「飲む点滴」いかがでしょうか。

薬剤師&NST専門療法士 M