むせる理由と対処法について

皆さんは食事をしていてむせたことはありませんか?

「麺類をすすった時」「酢の物を吸い込んだ時」「おしゃべりをしながら食事をしていた時」などでむせることが多いです。時折むせることは誰しもあると思います。しかし、この頻度が増えてくると不安になりますよね。今回は咽せる理由とその対処法について説明します。

〇なぜむせるのか?
私達が口から摂取した食物や水分は口・のど・食道を通って胃に入ります。間違ってのどから気管に入ってしまうとそれを出そうとするためにむせが起こります。咽せ自体は体を守るための反射であるため異常な反応でありません。しかし、むせが長時間続く場合や明らかに激しくむせる場合は注意が必要です。
気管に入った食物が肺に到達し細菌感染を起こすと誤嚥性肺炎を発症します。もし、食事後に発熱、咳、濃い色の痰が出る等の症状がある場合は早めの医師の診察をお勧めします。

〇むせたらどうする?
ではどう対処するのか?まずはしっかりむせきるようにしましょう。外出時などは周りが気になると思いますがしっかりと咽せきった方が誤嚥予防のためには良いです。むせないようにする工夫として「一口量を少なくする」「ゆっくり食べる」「やわらかい食べ物を食べる」「むせやすい食べ物を避ける」「水分に市販のとろみ剤を使用してとろみをつける」などがあります。

既に飲み物にとろみを付けて調整されている方は、飲み物以外の水分にもとろみを付ける必要があるかもしれません。例えば、汁物でもむせるようであればとろみを調整してみるのも良いと思います。これから暑い季節になるとみずみずしい夏野菜がおいしいですよね。この「みずみずしい」夏野菜ももちろん水分が多く含まれているので、水分でむせる方は注意が必要です。かぶりつきたいと思いますが「小さく刻んで直接とろみ剤を使用する」「あんかけと混ぜる」等調整をするようにしましょう。

いかがだったでしょうか?正しい知識を持って誤嚥を予防し、暑い夏を乗り越えましょう!

訪問看護 Y・H

※誤嚥性肺炎について「e-ヘルスネット」(厚生労働省) 参照

※イラスト:イラストACより