貸し出し本のご紹介

師走を迎え何かと慌ただしい時期になりました。みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
今年も残すところ12日。1年が経つのはあっという間ですね。

さて、今回は認知症疾患医療センターにある貸し出し本の紹介をさせていただきます。
皆様、認知症疾医療センターでは、もの忘れ・認知症に関する本の貸し出しを行っていることはご存じでしょうか?認知症疾患医療センターに入ってすぐ右手には180冊ほどの本が並んでいます。そこで、貸し出し本の中から1冊紹介をさせていただきたいと思います。

ご紹介させていただく本は、『マンガでわかる 認知症の人の心の中が見える本』川畑智(著)・浅田アーサー(漫画)です。私たち相談員が、もの忘れ外来を受診される方やご家族等の方へ日常生活の中でのもの忘れの症状を伺うと「何度も同じことを聞く」「ご飯を食べたのに食べていないと言う」等々、様々な症状が聞かれます。そのような場面に直面した時、どのように対応をしたらいいのか戸惑っているご家族もおられると思います。では反対に、そのような時に認知症の方はどのようなことを思い、どのような世界を見ているのでしょうか?
この本では、まず症状を2ページ程の漫画で紹介し、その後に解説と対応のポイントが紹介されています。文章だけでなく漫画を交えることでとても読みやすくなっており、外来の待ち時間の間でも読み終わっていただくことが出来そうです。
本の表紙には『認知症になると何も分からなくなる。認知症になると本人も家族も不幸になる。それは誤りです。私たちと少し異なる世界が広がっているに過ぎません。認知症の人の不可解な行動にも、理由や意味があります。理由が分かれば、介護者の心理的な負担が軽くなり、優しくなれるのです。』と書かれています。一人ひとり症状は異なりますが、この本を読んでいただくことで認知症の方へ接する時の何か手助けになればと思います。

この本以外にも貸し出し本をしています。認知症疾患医療センターには相談員が在室していますので、ご興味のある方はいつでもお声かけください。

もう少しでお正月。皆様、体調を崩さないようにお気を付けて、良い年明けを迎えて下さいね。

認知症疾患医療センター 精神保健福祉士 A