9月に突入し、今年もあと3か月余りとなりました。
今年は新型コロナウイルスの感染が広まり、感染対策としてマスクの着用が日常的になりました。マスクの着用により体に熱がこもりやすくなったり、外出自粛による体力低下などの影響もあり、今年は前年と比べ熱中症による救急搬送者数が増加しているようです。
9月は雨や台風が多く、湿度が高くなることもあり、まだまだ熱中症に注意が必要です。
熱中症とは、高温多湿の環境に長くいることで体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温の調節機能が働かなくなり、めまい、痙攣、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気です。
熱中症といえば、炎天下に長時間いた、真夏の暑い中運動していたといったケースを想像するかもしれませんが、実際はこのような場面ばかりではありません。屋外だけでなく、家の中でも室温や湿度の高さから熱中症にかかることもあるのです。
熱中症の対策として、こまめに水分補給をすることを意識しましょう。熱中症は、体から水とともにナトリウムなどの塩分も失われている脱水状態であるため、速やかな水・塩分補給が必要です。
予防、日常生活における水・電解質(ナトリウムなどの塩分)補給であればスポーツドリンクでも十分ですが、今回はCMなどでも見かける、軽度から中等度の脱水状態に適しているとされる経口補水液OS-1について紹介します。
OS-1は、電解質と糖質の配合バランスを考慮した経口補水液で、「消費者庁許可個別評価型 病者用食品」の表示許可を受けています。
スポーツドリンクよりも電解質を多く含み(Na:50mEq/L)、水と電解質の吸収を速めるために糖質は低い組成となっているため、若干塩味が強いです。1日の目安摂取量は、成人(高齢者を含む)であれば1日500ml~1000mlとなっています。
液体を飲み込みにくい高齢者にはゼリータイプがおすすめです。OS-1ゼリーはドリンクタイプよりも塩味を感じにくいため、味で嫌がるお子様にも飲みやすく、こぼれにくいためスプーンに乗せて一口ずつ飲ませるにも適しています。病院や調剤薬局、ドラックストアなどで入手できるので、万が一に備えて常備しておくとよいかもしれません。
朝、晩は涼しくなってきましたが日中はまだまだ暑い日々が続いています。気温差が大きいと熱中症の発症リスクともなりますので、ぜひ水分補給、体調管理を心掛けてください。
薬剤部 KF