栄養科通信 vol.151 「ウイルスに負けない体作りのために」

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新型コロナウイルスが国内をはじめ全世界で流行していますが、インフルエンザやその他の感染症にもまだまだ注意が必要です。

感染症にかからないようにするためには、手洗いやマスクの着用などウイルスを体の中に入れないことはもちろんですが、免疫力が低くなると様々な病気にかかりやすくなってしまうため、免疫力を高めウイルスに負けない体を作ることも重要です。
そのために大切なのが腸内の環境を整えることです。腸内に約6割あるといわれている免疫細胞の働きを維持するためには、食生活が非常に大切です。免疫力を高める食材を、毎日少しずつでも摂取することが良いとされています。

免疫力を高める主な栄養素、食材は以下の通りです。

①発酵食品:乳酸菌が善玉菌の活動を活発にして、菌が腸内に進入するのを防いだり悪玉菌の増殖を抑え、腸内環境を良くする。
食材:味噌、納豆、ぬか漬け、キムチ、ヨーグルト、チーズなど
②食物繊維:便秘を予防したり、善玉菌がすみやすい環境を整えたりする。
食材:野菜、きのこ、海藻類、大麦など
③ビタミンエース(ACE)
・ビタミンA(β-カロテン) :口や鼻、皮膚などの粘膜を菌やウイルスから守る。
食材:緑黄色野菜、豚や鶏のレバーなど
・ビタミンC:コラーゲンの生成に不可欠で、皮膚や粘膜、血管などの健康維持に役立つ。
食材:野菜や果物、芋類など
・ビタミンE:血流の流れを良くしたり、体の老化を防いで細胞を若々しく保つ。
食材:ナッツ類、アボカド、カボチャ、うなぎなど

これらの食品を食べれば必ずしも病気にかからないというわけではありませんが、免疫力を高める効果のある栄養素、食材を意識しながらバランスよく食べることが大切です。その他にも、適度な運動やストレスを溜めない、十分な休息や睡眠を取るということも大切です。
腸内環境が良い状態の時には、便秘が解消され便もバナナのような形状で黄褐色であったり、放屁(おなら)の臭いも気にならなくなります。腸内環境改善の目安にしてください。
ウイルスに負けない体作りを心がけ、感染症にかかることなく健康な生活を送っていきましょう!

参考:厚生労働省 e-ヘルスネット、公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット

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