高齢者の脱水とその予防法について~通所リハビリより~

カテゴリー: 通所リハビリテーション | 投稿日: | 投稿者:

みなさん、こんにちは!暑い日が続いていますがお元気でお過ごしでしょうか?
今回は高齢者の方の脱水とその予防法についてお話していきます。
まず、はじめにわたしたちは、1日に約2.5ℓの水分が身体の中を出入りしています。
身体の中には、体内で作られる水分や飲み水や食事から補給されます。身体の外には、尿や便・汗や呼吸によって排泄されます。

○高齢者の方は脱水になりやすい要因は以下の通りです。
・水分を貯蔵する場所が少ない
加齢によって体液(水と電解質を含む体内の総水分)の貯蔵部位である筋肉量が減少し、体液を蓄えにくい。
・基礎代謝量が減少している
高齢者は基礎代謝量が減少し、運動を行うことで発生する代謝によって生成される水分も減ってくる。また、細胞内の水分も少なくなる。
・腎臓の機能が低下している
加齢によって腎臓機能が低下すると、老廃物を排泄するために多くの水分が必要となり、体液が失われやすい。
・のどの渇きを感じにくい
のどの渇きを知らせる口渇中枢の働きが鈍くなり、渇きを感じにくい。自覚せぬまま水分不足になる事も多い。
・体調不良で水分不足になる
食欲不振だと摂取する水分量や塩分量も減少する。また下痢や嘔吐を起こすと水分を過剰に失う。
・水分摂取を控える傾向がある
頻尿や失禁を嫌がる、誤嚥を恐れるといった理由で、水分の摂取そのものを控える高齢者も多い。
上記のような理由から高齢者は脱水になりやすく、6月から脱水で病院に来られる方が多いため、今から気をつける必要があります。

○こんな時は「隠れ脱水」かも・・・
脱水かどうかを調べる簡単な方法があります。その場で出来るのでぜひ試してみてください!!
➀手の甲の皮膚をひっぱって放した後、3秒以内に戻らない
②親指の爪を押して放した後、3秒以内に爪の赤みが戻らない。
このような症状がある方は、隠れ脱水かも知れません。細めに水分を摂るなどして下さい。

この他に脱水かどうかチェックする方法としては以下の点に気をつけて下さい。
①唇が渇いている
➁舌が渇いている、舌に亀裂がある
③いつもより、おしっこの回数や量が少ない
④おしっこの色が濃い
➄便秘気味である
⑥下痢や嘔吐がここ3日間で3回以上みられた
⑦発熱(37°以上)が1日以上続いている
⑧いつもより汗を多くかいている
⑨ここ3日、食事量が十分ではない
⑩暑い場所に長時間いた
1つでもチェックがついたら、脱水のリスクが高くなるため注意しましょう。脱水は静かに進行します。
早め早めの対処が重要です。経口補水液で、水分と塩分を補給しましょう。

○当通所リハビリでの取り組み
通所リハビリでは、季節に合わせてテーマを変え「健康講座」という名称でご利用の方々にスライドショーで健康に関する講義を行っています。さらに昨年は、6月~8月に脱水の健康講座を行い、その中でOS1の試飲を行い味の感じ方の違いを体験していただきました。さらにクイズも組み合わせるなどの工夫をし、とても好評を受けました。
こうした取り組みを行うことで今後もご利用者様の健康維持・活力へと繋がっていけばと思います。

通所リハビリ 介護福祉士 M.K