世界高血圧デー

カテゴリー: 薬剤部 | 投稿日: | 投稿者:

みなさん本日の血圧はいくらだったでしょうか?
また、日頃自分がどのくらいの血圧で過ごせているご存知ですか?

5月17日は「世界高血圧デー」です。このブログをご覧のみなさん、本日の血圧を測定してみましょう。

高血圧(140/90 mmHg以上)は、日本人の三大死因のうちの二大疾患である脳卒中や心臓病など、生命に関わる病気を引き起こす最も主要な原因となっています。しかし、高血圧はサイレント・キラーと呼ばれるように、自覚症状がないために、現在、日本に約4,000万人と推定されている高血圧患者のうち実際に治療を受けているのはわずか2割の約800万人といわれています。

日本高血圧学会の松岡博昭理事長(獨協医科大学循環器内科教授)は、今回の「高血圧の日」制定について、「高血圧が脳卒中などの重篤な疾患を引き起こすことについて、一般の方の認知が極めて低いことに危機感を覚えています。5月17日は我々も加盟している 世界高血圧リーグが制定した世界高血圧デーです。日本でも同じ日を『高血圧の日』と定め、学会としても日本高血圧協会とともに、各方面の協力を得ながら、一般の方への啓発活動を積極的に進めていきたいと思います。そして、少しでも血圧に不安を感じた方が、医師に相談をしていただけるようになることを期待しています」と述べています。
(日本高血圧学会 一般のみなさまへの情報より)

2019年4月に、高血圧治療ガイドラインが5年ぶりに改訂されました。新しいガイドラインで示された高血圧の基準値は従来通り、診察室血圧が140/90mmHgで、家庭血圧が135/85mmHg。正常高値血圧(120~129/80mmHg未満)以上のすべての者は、生活習慣の修正が必要で、高リスクの高値血圧者および高血圧者(140/90mmHg以上)では、生活習慣の修正を積極的に行い、必要に応じて降圧薬治療を開始することが推奨されました。降圧目標は、診察室血圧が130/80mmHgで、家庭血圧が125/75mmHg。糖尿病患者、CKD患者(蛋白尿陽性)、抗血栓薬服用中の患者などの降圧目標も、従来通り130/80mmHg未満(家庭血圧は125/75mmHg未満)になりました。ただし、75歳以上の高齢者の降圧目標は140/90mmHg未満とより強化され、さらに併存疾患などによって降圧目標が130/80mmHg未満とされる場合、75歳以上でも忍容性があれば個別に判断して130/80mmHg未満への降圧を目指します。

 

前述でも述べたように高血圧は自覚症状があまりありません。そのため日々の生活習慣の見直しや、血圧測定をこころがけ、合併症の予防に繋げていきましょう。

血圧が基準値になると安心して服用するのを忘れてしまいがちですが、医師に定められた量を毎日服用することが大事なので自己判断で中断せずに気になることがあれば医師や薬剤師に相談してください。

薬剤師 AAA