日別アーカイブ: 2018年5月22日(火曜日)

眼瞼痙攣(がんけんけいれん)の鍼灸治療

カテゴリー: ヘイセイ鍼灸治療院 | 投稿日: | 投稿者:

眼瞼痙攣はよく見られる症状ですが、症状が軽い場合、病院にも行かず、自然緩解を待つ人は少なくないようです。まれにこのような患者さんは鍼灸院に訪れる場合もあります。
先日、眼瞼痙攣のため、当院に訪れた30代の女性患者さんがいました。この患者さんは一週間前から右目の下眼瞼がビクビクして、気持ちが悪いと訴えました。
鍼灸医学の理論では、目全体の機能は肝臓との関係が密接であり、目の周囲の筋肉の痙攣は、肝血虚による虚風内動(きょふうないどう)の症状だと考えられます。さらに五輪説の分類から言えば、眼瞼は肉輪(にくりん)に属して脾に関係が強く、目頭の血絡は血輪(けつりん)に属して心に関係が強く、白目は気輪(きりん)に属して肺に関係が強く、黒目は風輪(ふうりん)に属して肝に関係が強く、瞳仁(瞳孔)は水輪(すいりん)に属して腎に関係が強いなので、眼瞼の症状は脾の機能不調にも関係していると考えられます。
以上の理論に基づいて、さらに患者さんの関連症状と脈や舌の情報を参考にして分析した結果、この患者さんの眼瞼痙攣は、「肝脾(かんひ)不調、血虚生風(けっきょせいふう)」によるものだと判断しました。
これに対して、「調和肝脾、養血熄風(ようけつそくふう)」の作用がある風池、曲池、内関(ないかん)、合谷(ごうこく)、足三里(あしさんり)、三陰交(山陰港)、太衝(たいしょう)、膈兪(かくゆ)、肝兪(かんゆ)などのツボを取って、鍼治療を施しました。治療後、眼瞼の痙攣が止まりました。

慢性化になれば、治療は難しくなる場合もあります。
症状は軽い段階で早期に治療すれば、早く効果が得られます。

ヘイセイ鍼灸治療院  甄立学