今まさに高齢化社会、骨粗鬆症は高齢者に多い疾患でありますが、その頻度も女性では60歳台で約30%、70歳台で約45%、80歳台になると55%程度が本症と診断され、男性でも女性患者の25%前後の患者がいると云われ急速に増加しております。また転倒、骨折から寝たきりになる高齢者が多いことも云われます。
さて骨粗鬆症は骨量(骨密度)が最大骨量(20歳前後)の70%以下に減少した状態で、高齢者の他、閉経後の女性にも多く、またステロイドホルモンや抗痙攣薬を服用している場合にも二次的に起こります。
脊椎の後弯や圧迫骨折、転倒による大腿骨頚部骨折は骨粗鬆症が主要因ですが、最近、骨粗鬆症の診断基準を満たさない骨量減少レベルで骨折が起こったりすることがあり、早期から治療の必要性が云われます。また骨量以外に骨質が骨強度に関係する因子として注目されております。
骨粗鬆症の予防は適当な運動と日光に当たることが必要です。適当な運動は身体の振動が脊椎など骨を刺激し骨を強くする効果があり、適当な日光浴は体内でビタミンDを増
やす効果があります。
食事からのカルシウムやビタミンDの摂取も重要です。カルシウム含量の多い食品としては乳及び乳製品、大豆及び大豆製品、卵黄、小魚、緑黄色野菜などで、1日600㎎、出きれば800㎎位の摂取が勧められます。女性では閉経後の骨粗鬆症が多くみられますが、大豆イソフラボンの摂取は女性ホルモンの効果があり勧められます。
そのほか骨質を改善するためには、ビタミンB6、B12、葉酸の摂取が勧められますが、ビタミンB6はしじみ、あさり、レバー、さんま、にしん、のりに、ビタミンB12はニンニク、ごま、ピーナッツ、マグロ赤身、肉類に、葉酸はのり、モロヘイヤ、緑茶、枝豆、そら豆に多く含まれております。
以上、骨粗鬆症についてお話しましたが、まず自分が骨粗鬆症でないか否か確かめることが第一です。脳ドックセンターではオプション項目として骨粗鬆症の検査も行っております。他の検査とともに自分の骨粗鬆症の有無も調べてみては如何でしょう。
平成脳ドックセンター K.O


成脳ドックセンターに5月より新しい聴力検査ボックスが設置されました。今回設置した聴力ボックスは消音ダクトと換気ファンがついていて、外からの騒音の侵入を防ぎながらボックス内の空気を入れ換えることが出来ます。また、大きい窓があるので圧迫感が軽減され、より検査が受けやすくなりました。


でも脳のMRIの画像には感心しました。私の医者としての歩みは画像診断の進歩と共にあったと言っても良いくらいで、まさしくそれを再認識しました。近い未来には人工知能なるものが診断もできる時代が来るのでしょうか。今少し行く末を見られたらなと思います。そうなると私の仕事がなくなってしまうかもしれませんね。そんな不安を抱くのは私だけでしょうか…

