日別アーカイブ: 2024年1月5日(金曜日)

不眠症について

カテゴリー: ヘイセイ鍼灸治療院 | 投稿日: | 投稿者:

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。

今回は不眠症についての症例を紹介します。
60代女性の患者さんで、昨年8月頃からストレスにより入眠困難と中途覚醒を繰り返し十分な睡眠が取れず困っており来院されました。
お話を聞くと、感情の高ぶりにより肝の気が高揚してしまい疲れていても眠れないというような状態でした。東洋医学的にこの患者さんの感情は肝の機能と密接に関係しており、肝機能の行進からという状態になっていたと考えました。

肝の機能としては怒りの感情と密接な関係にあり、怒りっぽくなってしまったり、ほてりやのぼせといった症状も現れてきます。そのため夜寝ることで蓄えられる陰の気も十分に蓄えられなくなってしまい、ますます肝の気を抑えることができず眠れないといった悪循環に陥っていたと考えられます。
病は気からとはいいますが、今回のケースは感情から気が乱れてしまい不眠症という病になってしまったと考えます。

治療としては、今回は感情を落ち着かせるように期門(きもん)太衝(たいしょう)行間(こうかん)や肝の症状を鎮めるために効果的な肺のツボ、また、睡眠に効果のある四神総(ししんそう)というツボなどを使って治療をしていきました。
初回の治療から少しずつですが眠れるようになっていき、2か月の間、週に一度治療を継続していきさらに症状が改善し喜ばれていました。最近ではぐっすり眠れたと嬉しいお話を聞けるようになっています。

また、睡眠だけでなく便通や凝り固まった肩凝りも良くなり身体が楽になったと喜ばれているので、現在も予防もかねて治療を続けられています。
このように人の感情は臓器と密接に関係しており、東洋医学はそういった診断方法もあり心身共に治療をしていくことができます。

ヘイセイ鍼灸治療院 鍼灸師 F