科学者の資質

2022年11月8日 惑星食を含む皆既月食がありました。我が家では、20年以上前に購入していた小さな望遠鏡とスマホカメラで20時27分に天王星食の瞬間を捉えることができました。(写真 赤銅色の月の左側の青色を帯びている点が天王星です) 天王星食は歴史には登場しないとのことです。

天体に関しての番組で、NHK BSプレミアムのザ・プロファイラー「それでも地球は回っている!ガリレオ・ガリレイ」が2022年11月3日に放映されました。その中で、ガリレオ・ガリレイの父ヴィンチェンツォ・ガリレイ(音楽家)が、著作「古代音楽と近代音楽の対話」の中で述べた次の言葉が耳に残りました。
「ある理論を主張する際に、単に権威に寄りかかるだけで何の根拠も出さないのは大変ばかげたやり方である」この番組のパネリストの一人である脳科学者の中野信子氏は、「空気が読めないのは科学者として滅茶苦茶大事」と言っています。地動説の正しさを実証して公表したガリレオ・ガリレイは「真実や事実を大事にする、空気を読まない人」であったのです。

傷を乾かさない・消毒しないと説いた夏井 睦医師、糖尿病に必要な食事療法はカロリー制限ではなく糖質制限であると看破した江部康二医師、彼らは日本におけるガリレオ・ガリレイであると思います。ワクチンの本質を説くウイルス学者や免疫学者もそうだと思います。
何事においてもそれを論じる時に大事なのは「空気」ではなく真実や事実そのものであり、権威者の言うことではありません。真実や事実を見ない・見えなくすることを危惧する意識を持ち続けたいものです。

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オミクロン株対応ワクチンは有用なのか?

9月12日に厚生労働省はファイザー社とモデルナ社のオミクロン株対応ワクチンを特例承認しました。
この2価ワクチンは、今の日本においては殆ど検出されない起源株とオミクロンBA.1株のそれぞれのスパイクタンパクをコードするmRNAを人体に注入するものです。

アゴラ言論プラットフォーム2022年8月24日で、元名古屋大学小児科教授の小島勢二氏が「オミクロン対応ワクチンの実力」と題してコラムを書いています。モデルナ社の資料において、2価ワクチン接種後のBA.1に対する平均中和抗体価は2372で、起源株対応ワクチン接種後の1473に比べ1.6倍であったが、BA.4/BA.5に対する平均中和抗体は727で期待する上昇はなかったと。 感染者数と発症者数は2価ワクチン後11人(3.2%) 5人(1.5%)であり、起源株ワクチン接種後の5人(1.8%) 1人(0.4%)よりも多かった。オミクロン株対応ワクチンへは期待外れであった。オミクロン対応ワクチンの接種が始まる今秋には、さらに別の変異株が流行する可能性も高く、難しい判断が迫られていると結んでいます。

ファイザー社は2022年8月段階に、55歳以上の1200人でのデータとして、2価ワクチンは起源株対応ワクチン接種後に比べBA.1に対する抗体価が1.56倍多く、BA.4/BA.5に対する抗体価も上昇していたと発表していますが、なぜかBA.4/BA.5に対する抗体価の数値の発表はしていません。

厚生労働省 医薬審査管理課長の吉田易範氏は、9月18日の部会後記者説明にて「起源株・BA.1対応ワクチンはBA.4,BA.5に対しても抗体かは上がる」とだけ述べ、具体的数値には言及していません。

北里大学の中山哲夫特任教授は、オミクロン対応ワクチンへの期待はというNHKの質問に答えて(2022年9月5日NHK首都ナビ)「いまは感染者が減らず、死亡者が増えている。オミクロン株対応のワクチンなので、重症化予防と同時に、感染を抑え込み、穏やかであっても感染者数が減少傾向を示す期待ができると思う」と返答しています。「期待する」のは自由ですが、実際の臨床的データに基づいたデータがなければ医学的に判断できません。また、2社のワクチン添付書の効果効能欄には、「SARS-CoV-2による感染症の予防」としか書かれていませんので、それ以外の効能、即ち重症化抑制や有症状期間の短縮などを暗示的にでも効果として言うのは薬事法違反です。そして、それ以前の疑問として、2社ともに2価ワクチン接種の臨床データを一切公表していないにも関わらず効果効能に「SARS-CoV-2による感染症の予防」を記載することがどうして許されたのでしょうか? 添付文書の臨床疫学データは起源株ワクチンについてのみです。

9月13日のANNニュースで、日本小児感染症学会理事長の森内浩幸長崎大学大学院教授は、2価ワクチンの解説で、「BA.1に対する抗体価の上昇が従来株ワクチンの1.56倍、1.75倍あったが、それがそのまま感染を防いだり発症を防いだり重症化を防ぐ数値として反映されるものではなく、それを明らかにしたデータは出ていない」と述べています。そして「しかし(BA.1は)BA.5によく似たウイルスなので、これまでのワクチンよりは期待できる」と感想を述べています。(データは無いので単なる感想です。マスコミに登場される感染症専門家の多くは実際のデータは示さずに「期待できる」という感想だけ言うのですね)
NEWSポストセブン2022年9月11日にも記載してありましたが、「そもそも中和抗体の値が増えるからといって、感染防止に直結するとは限らない。ウイルスの種類によっては、抗体がかえって感染を助長させ、重症化を招くこともあり、新型コロナがこのタイプに変異したことも否定できない。」 まさにその通りと思います。

我々人類は、大昔からコロナウイルスに対抗するのに抗体上昇(液性免疫)よりも細胞性免疫を獲得する戦略をとってきています。その方が、抗体依存性感染増強(ADE)を回避できるからだ思われます。

mRNAを肩の筋肉に注入して、そこでのみスパイクタンパクが産生され局所で免疫細胞が抗体産生を行う、注入されたmRNAはほどなく分解されDNAに組み込まれることはない と言う触れ込みで始まったmRNAワクチンです。しかし、ワクチンによって生成されたスパイクタンパクが帯状疱疹皮疹部や血管病変部に証明されています。ワクチン接種後も感染後と同様にスパイクタンパクによって血管病変が生じ血栓症などを引き起こしているという事実が集積され始めました。また、ワクチン後の自己免疫疾患増加の理由としての「スパイクタンパクを発現した細胞を自らのキラーT細胞が攻撃する」という仮説が現実味を帯びてきています。

まだ解っていない副作用もあると思えば、小児へのmRNAワクチン接種は慎重にも慎重さが望まれます。
アゴラ言論プラットフォームで、 小島勢二氏は、
2022年9月15日 「5歳から11歳のこどもに新型コロナワクチン接種を推奨する根拠は?」
2022年9月17日「 5歳未満の小児に新型コロナワクチンの接種は必要か?」
を解説しています。是非閲覧してください。

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追加
「コミナティRTU筋注」の添付文書の21.承認条件 21.4に以下の文章があります。
本剤の接種に際し、
本剤の有効性及び安全性については今後も情報が集積されることを踏まえ、
あらかじめ被接種者又は代諾者に
最新の有効性及び安全性に関する情報が文書をもって説明され、
予診票等で文書による同意を得てから接種されるよう、
医師に対して適切に説明すること。

接種を希望される方は、「最新の有効性及び安全性に関する情報」を文書で確認されますようお願いします。

血糖降下薬が心臓や腎臓を保護する

2014年4月にSGLT2阻害薬という血糖降下薬が初めて発売され、現在では6種類(7製品)が発売中です。血液中のブドウ糖(正確には他の糖もですが)を尿に逃がして血糖値を下げる作用があります。

腎臓の糸球体から1日に約180gのブドウ糖が濾過されていますが、その殆どは尿細管で再吸収されるので、尿中にブドウ糖は出て行きません。しかし再吸収できる量には限度があるので、血糖値が180を超えてくると尿中にブドウ糖が出て行きます。

尿細管上皮細胞の管腔側(原尿が流れる側)にあるSGLTによってブドウ糖は再吸収されます。糸球体に近い方の曲部尿細管にはSGLT2が、少し離れた直部尿細管にはSGLT1が分布しています。(SGLTには、1,2,3,4の4種類が同定されています。最初に発見されたのは小腸に多く分布するSGLT1でした。その後に腎臓尿細管にあるSGLT2が発見されています。)

 SGLTとは? 
SはSodium(ナトリウム)のS、GLはGlucose(ブドウ糖)のGL、Tはcotransporter(共役輸送体)のTです。ブドウ糖が細胞膜の外から細胞内に移動するにはナトリウムイオンが必要です。
SGLT2阻害薬は、ブドウ糖に2つのフロレチンという芳香環が結合している糖蛋白質で、1835年にりんごの木の根(樹皮)から発見されたフロリジンのSGLT1阻害作用を取り除いたものです。
SGLT1は小腸でブドウ糖を取り込むのに必要なものなので、SGLT1を阻害するとブドウ糖を吸収することができなくなってしまいます。SGLT2が完全に阻害されると低血糖になるのでしょうか? SGLT2阻害薬単独では低血糖にはなりません。それは腎臓にはSGLT1もあり、これによって1日約120gのブドウ糖が再吸収されるからです。

ブドウ糖を逃がすSGLT2阻害薬の作用は、食事療法としての糖質制限と同じなので、私は「わざわざこの薬を飲まなくても糖質制限をすればいいだけでは」と当初は考えていました。しかし、糖質制限にはない効果があることが判明してきたのです。

西伊豆早朝カンファレンス 2022年6月で、西伊豆健育会病院の仲田和正医師は、ニューイングランドジャーナル オブ メディスンの2022年5月26日総説「 心血管疾患でのSGLT2 」をとり上げています。

駆出率(心臓が収縮して送り出す血液の割合)の減少した心不全にはACE阻害薬 ARB β拮抗薬 抗アルドステロン薬などの薬剤が効果的ですが、駆出率が25~65%の比較的保たれた心不全には利尿薬以外にはなかなか有効な薬がありませんでした。

SGLT2阻害薬はこの場合にも有効であることが証明されたのです。その理由はまだ明確ではないものの、ケトン体増加で心筋エネルギー代謝を改善させる効果や冠動脈の余分な脂肪を減少させること(これらは、糖質制限による効果と同じと思われます)に加えて心筋内Na濃度増加を減少させてミトコンドリア機能を回復、抗炎症物質を抑制、フリーラジカル生成を阻害して心臓の収縮・拡張作用を改善したりなどもあると言われます。

腎保護作用も証明され、その理由として、SGLT2阻害薬は尿細管内のナトリウム濃度を上昇させるので結果的に糸球体の輸入細動脈を収縮させ、(2型糖尿病の場合に過剰に高まっている)糸球体の水圧が下がり糸球体の損傷を減らす、また尿細管の仕事量を減らすので酸素必要量が減り低酸素による尿細管障害を減らす(結果的に造血ホルモンであるエリスロポエチン産生を増やす)とのことです。

6種類のSGLT2阻害薬にはそれぞれ少しずつ違いがあります。作用時間(尿量を増やすので夜間頻尿のある人では短時間作用型が良い)、SGLT2への選択性の差(血糖を下げたい時には他のSGLT阻害作用もある選択性のより低い方が有利)、他の薬剤との代謝経路競合の差(他剤の多い人は代謝競合しないSGLT2が有利)、腎排泄量の差(腎機能低下では腎排泄の少ない方が有利)などです。

いずれにしても摂取した糖質の一部を利用せずに捨てているのですから、推奨体重を下回って減少することがあれば、糖質以外の蛋白質や脂質でのカロリー補充を要します。 また尿量を増やすので、特に使用開始当初は脱水に注意する必要があります。尿糖が増えることに起因する尿路感染にも注意を要します。

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医療介護系の実習・研修参加の条件として新型コロナワクチン接種が必須?

以前にも述べましたが、厚生労働省の新型コロナウイルスに関するQ&Aでは、

「2.ワクチン接種を受けていない人に対する差別的扱いの防止」 として以下のように記載してあります。

新型コロナワクチンの接種は強制的ではなく、接種を受ける方の同意がある場合に限り接種が行われます。職場や周りの方などに接種を強制したり、接種を受けていないことを理由に、職場において解雇、退職勧奨、いじめなどの差別的な扱いをすることは許されるものではありません。

特に、事業主・管理者の方におかれては、接種には本人の同意が必要であることや、医学的な事由により接種を受けられない人もいることを念頭に置いて、接種に際し細やかな配慮を行うようお願いいたします。

※労働契約法16条によると、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合には、解雇はその権利を濫用したものとして無効となります。

また、労働契約法17条1項によると、期間の定める労働契約の場合は、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、解雇できないとされています。(記載引用 終わり)

実習や研修先の医療機関や介護施設から、ワクチン接種を実習・研修受け入れの条件とされるので実習生や研修生にワクチン接種を強制している実態があります。接種しない生徒を他の生徒の前に立たせて、接種を受けない理由を個別に述べさせる実態もあります。人権侵害の極みであり教育者として決してすべきことではありません。

受け入れ条件とすること自体が前述の厚生労働省の指針に反しているのですが、それを受けて実習生や研修性を差別している教育機関も指針に反しています。

教育機関によっては、ワクチン接種を受けない生徒に対し、実習日や研修日の新型コロナ抗原検査が陰性であれば参加を認めるとするところもあります。しかし、これは考えるまでもなく一方的な差別です。ワクチン接種済み者が感染していないとする根拠があるでしょうか? 現在の新型コロナワクチンには感染予防効果はないとされているのですから、ワクチン非接種者に抗原検査陰性を求めるのであれば、ワクチン接種済み者に対しても求めるべきです。さらに言えば、実習や研修機関で従事している勤務者は全員ワクチン接種済みでしょうか? 先の厚生労働省の指針によればワクチン非接種を事由に解雇してはいけないのですから、非接種者が仕事に従事していても不思議ではありません。その医療介護施設での「実習・研修にワクチン接種必須」が、現在の新型コロナワクチンの限界や副作用を考えると、「合理的な理由」とは思えません。

困っている方は、以下を参考に相談され、不合理な差別に甘んじないようにしてください。

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「政府では、人権相談窓口や総合労働相談コーナーにおいて、ワクチン接種を受けていない人に対する差別的な扱いや、感染者に対する偏見・差別など、新型コロナウイルス感染症に関連する不当な偏見、差別、いじめ等の被害にあった方からの相談を受け付けています。困ったときは一人で悩まず、相談してください。」
法務省相談窓口(http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken02_00022.html

職場における解雇や退職推奨、いじめ・嫌がらせなどに関する相談窓口 厚生労働省総合労働相談コーナー(https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html

イラスト:イラストAC

 

そうだったのか! 緑内障の真実

深作眼科 深作秀春著「緑内障の真実」光文社新書 2022年6月30日初版第1刷を読みました。

緑内障を「眼圧が高くて視力・視野が減少する疾患で、正常眼圧の場合もある」と認識していましたが、ほとんど間違いであり、以下のことに気付かされました。(以下 すべて同書からの引用です)

〇緑内障の本質は網膜視神経節細胞複合体の障害で、様々な原因で起こる視神経障害を含む病気の集まりである症候群と言える

〇正常眼圧10~20mmHgは、角膜の厚みが600ミクロンのドイツ人の測定結果である。日本人は平均550ミクロンであり個人差があるので測定眼圧値を角膜の厚みで補正する必要がある(正常眼圧だから緑内障は進行しないはずで大丈夫というのは誤り)

〇日本人では(進行期に診断されることが多いが)高眼圧緑内障は3割で、残りの7割は正常眼圧の緑内障
正常眼圧で緑内障になる原因は、視神経への機械的圧迫(強度近視を含む)、血流障害(全身疾患を含む)、ミュラー細胞(視神経細胞を保護するグリア細胞)のグルタミン酸トランスポーターの機能異常などがある

〇合剤点眼薬は点眼回数を減らせるが保存剤ベンザルコニウム濃度が高く角膜上皮障害のリスクがある

〇閉塞隅角緑内障への安易なレーザー照射治療は却って悪化させたり角膜上皮障害を起こすので不可

〇点眼や緑内障手術が効果を発揮できずに視力低下進行がある人でも、ナイアシン(ビタミンB3)を主体とするサプリメントで視力の回復が得られる場合がある。他のサプリメントとしては、総合ビタミンB、ビタミンE、ビタミンA、 ビタミンD、ビタミンC、亜鉛、アスタキサンチン、セレン、コエンザイムQ、Lアルギニン(アミノ酸の一種で血管内皮細胞が産生する一酸化窒素の原料になる)、Lシトルリン(アミノ酸の一種でLアルギニンに変化する)などがある

著者は、これらのサプリメント治療で (P294) 従来の医学的知識である「失われた視神経機能は二度と回復しない」との医学常識が、実は間違っていたことがわかりました。 と強調されています。 (引用終わり)

クリニックに受診されている方々で緑内障治療中の方は多くおられます。診断や経過の評価は当院ではできませんが、緑内障に対しての生活習慣改善やサプリメント効果の紹介等での関与はできるのではないかと考えています。

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何でもありのダブルソールト(2重の塩)

受診された方の症状や徴候から一定の疾患を推測しますが、中には色々な多数の症状・徴候があって一つの病気では説明しにくい場合もあります。しかし、複数の病気が同時に始まっている確率は低いので、なるべく一つの原因で説明できる方が合理的です。

「直感で始める診断推論」千葉大学医学部附属病院総合診療科教授 生坂政臣著 2022年3月22日第1版 日本医事新報社 115頁に、《COLUMM2 何でもありのS2ALT(ダブルソールト)》の記載があります。

多数の症候を一元的に説明できない時に想起するとよい疾患の頭文字を使った覚え方です。Sは、Sarcoidosis(サルコイドーシス)、SLE(全身性エリトマトーデス)の2つ、AはAIDS(後天性免疫不全症候群)、LはLymphoma(リンパ腫)、TはTuberculosis(結核)です。
更に3つ目のSとしてSyphilis(梅毒)を加えてS3ALT(トリプルソールト)として思い出しても良いと書かれています。感染性心内膜炎(全身に塞栓症を引き起こします)や多発性硬化症(多彩な神経症状を呈します)を追加して考えてもよいようです。画像診断の分野でも何でもありの(様々な画像所見を示す)疾患としてS2ALTが知られていると紹介してあります。さらに転移性悪性腫瘍やIgG4関連疾患も画像的に「何でもあり」の疾患ということです。(以上引用)

これまでの疾患では説明できないような多数の症状を示す原因として、現時点では新型コロナ感染症の後遺症やmRNA新型コロナワクチンの副反応も想起する必要があると思われます。ファイザー社がCOVID-19ワクチンのライセンスを維持するためにアメリカFDAに提出した臨床試験に関する報告書に掲載された接種後の有害事象は1291種類に及んでいるのですから、ワクチン副反応の症候は「何でもあり」と考えざるを得ません。

写真は、クリニックに飾っている「かぶと童子とクマ・金太」の組み木(小黒三郎氏の型紙から家人が作成)です。

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真空管ラヂオ

先日、家人が、倉敷美観地区での蔵出し古道具のチャリティーバザーで、音は出るがランプやダイアルが壊れている真空管ラヂオを見かけて、お気持ち価格で購入してきました。
同調用バリコンの駆動紐を釣具屋さんで購入した「蛸釣り糸」で代用してプーリーに掛け直し、ランプ配線を回転スイッチに半田付けし直したら立派に受信できました。
居間の戸棚の上においてニュースや基礎英会話・高校英会話を聴いています。
まさに「カムカムエブリバディ」の世界です。(写真左 上に載っている鯉幟と金太郎は22年前に蒲鉾板で作りました)

別の日に更にもう一台の真空管ラヂオを購入してきました。鳴るか鳴らないか不明のかなりレトロ製品で、製造会社名不明です。電源コードとヒューズが壊れていたので交換し、アンテナ線を長くすると、何とか音が出ました。
アンプの音量調節つまみは有りません。主バリコンと副バリコンで同調させる方式で、初めて見ました。副バリコンを調節して同調をずらすと音が小さくなります。(写真右 木製ケースからシャーシーとスピーカーを取り出しています)

中学生の時に、自宅にあった真空管ラヂオの部品をばらして、広島のパーツ屋さん(エディオンの前身の第一産業1号店だったと記憶していますが・・・)で足りない部品を買って3極管ラヂオを組み立てた事があります。
小学生の時に作った鉱石ラヂオは岩国の米軍基地極東放送しか受信できませんでしたが、3極管ラヂオではNHKなどが受診できたので感激したものです。

真空管増幅の音は耳に優しく懐かしさで一杯です。50年 70年位前の部品が真空管を含め壊れていないのに驚きです。壊れないと言えば今使っているガラケーは20年近く故障知らず・電池交換なしです。

人体も主要な部品が丈夫であれば多少の壊れを治して長持ちできるかもしれません。大事な部品が壊れないように、不必要なものは体内に入れないように注意したいですね。

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吉兆のカワセミ

吉兆

数年前まで近所の用水でカワセミを時々見かけていました。ほぼ決まった場所に居たのですが、最近は離れたところでも見かけなくなっていました。
3月10日早朝、犬の散歩中に以前と同じ用水で美しく青色に光るカワセミを見かけました。何かの吉兆か!
毎朝、出勤前に我が家の愛犬(柴犬9歳)を15分程度散歩させるのが日課です。周囲にはまだ水田があり、また空地もあって何種類かの鳥を見かけます。頻度の多い順は、カラス 雀 セキレイ 白鷺 五位鷺 鳩 であり。季節的には、燕 ヒヨドリ 百舌鳥 じょうびたき メジロ ケリ トビ カルガモ マガモ そしてカワセミ。
昨年の冬はジョウビタキによる車ドアミラー汚染に悩まされました。オレンジと黒の配色が美しい小鳥で心が和むのですが少々煩わしい相手です。庭にある実のなる木を取り除いた結果、この冬はジョウビタキの攻撃に遭いませんでしたが寂しい気もしました。

鳥を見かけるといつも思うのが「鳥類の肺は哺乳類とは異なる構造をしている。どのようにして進化したのだろうか。哺乳類の肺とどちらが良いだろうか。」です。酸素摂取において哺乳類よりも効率のよい構造をしていますが、異物吸入には弱いと思われます。(動物学に詳しい方がおられたらお教え下さい。)
セキレイは雀よりもかなり大胆で、近づいてもなかなか逃げようとせず車の前も平気で歩いています。犬と散歩する前をピョンピョンと跳ねるように歩く姿はとても愛くるしいです。
毎日、何かしらの嬉しい事を見つけたいですね。コップにいれたネギの切れ端から緑の葉が伸びてきた、きれいな朝焼けを見た、帰宅すると愛犬が飛びついて来る、どんな小さな事でもよいのです。それが人生です。私の拙いこのブログを見て相談に受診される方もおられます。何かの役に立っていると思うと続けていく気力が出て来ます。mRNAワクチンのことをご自分で理解したいと思われた方が1人でもおられたら幸せです。

3月10日、その日は、息子の大学入試の合格発表の日でした。
大学理学部に在籍していましたが、卒業を前にして医学部に行きたいと希望し始め5ヶ月後の2月に受験しました。そして3月10日に、この4月から医学生として出発することが決まりました。
あのカワセミは吉兆だったのです。
※倉敷市の鳥はカワセミです カワセミ=翡翠=ヒスイ→青い宝石

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そうだったのか!新型コロナワクチン

5~11歳の子どもさんの保護者の方は、ロバート・マローン博士の声明を是非知って下さい。
小児へ新型コロナワクチンを接種される医師・歯科医師の方々、あるいは指示を受けて接種業務をされる医療従事者の方々は、保護者が希望されるからと言う理由ではなく、「その子を利する選択肢であり害と知る選択肢ではない」という明確な理由を保護者の方に告げてから接種してください。「その理由」はロバート・マローン博士の声明に反論できるものであるはずです。私はその理由を持ち合わせていません。

こどもコロナプラットフォームの柳澤厚生医師が記されている文を紹介します。(2021/12/1 原文のまま)
医師と科学者の国際組織「Global Covid Summit」は今年(2021年)9月にローマでコロナの政策に関する宣言書を採択、私を含む15000人以上の医師と医学者は宣言書に署名をしています。
この宣言書は医師であれば誰もが知る医神ヒポクラテスの誓いに基づいています。
その誓いには、「自身の能力と判断に従って、患者に利すると思う治療法を選択し、害と知る治療法を決して選択しない」など医師としての守るべき倫理的指針が書かれています。
10月29日には新宣言書を採択、その冒頭には「健康な子どもに強制的なワクチン接種をすべきでない」と書かれています。
12月25日にはウエブサイトで、mRNAの産みの親というべきロバート・マローン博士が子どもへのワクチン接種について、親たちに警鐘を鳴らす声明を動画で配信しています。
マローン博士の声明を翻訳したので、ぜひ読んでください。そして賛同を頂けるならぜひお子さんを持つ親に向けてシェアをお願いします。
<ロバート・マローン博士の動画の翻訳>
私の名前はロバート・マローンです。私は医師で科学者です。そしてもう一つ大事なことは、私は一人の父親であり祖父の立場からあなたに話しています。私は普段から原稿を読んで話すことはありませんが、今回は私が話す一つ一つの言葉と科学的な事実を正しく確実に伝えるために原稿を用意しました。私はこの声明をワクチンの研究開発に捧げた自分のキャリアを元に行っています。
私自身はコロナのワクチン接種を受けています。そして、私は一般的な予防接種も受けています。私は科学者としてのキャリアの全てを、感染症を予防し、治療するための安全で効果的な方法を開発するために捧げてきました。
さて、私はこの話の後、あなたが友人や家族にシェアができるように、この声明のテキストを公開します。
私は、あなたが自分の子供に「ワクチンを接種するという後戻りのできない決断」をする前に、私が生み出したmRNAワクチン技術で製造された遺伝子ワクチンについて、科学に基づく真実をあなたに伝えたいのです。まず、両親が理解しておく必要のある3つの大事な問題があります。
第一に、mRNAワクチンを接種するということは、あなたの子供の細胞にウイルス遺伝子を注射されるということです。この遺伝子はあなたの子供の体を毒性のあるスパイク蛋白を作るように誘導します。これらのスパイク蛋白は、しばしば子どもの重要な臓器に永久的な損傷を引き起こすことがあります。すなわち、このワクチンは子どもの脳と神経システム、心臓と血管、そして凝血、生殖システム、そして免疫システムの基盤に重大な変化を引き起こす可能性があります。これに関する最も警戒しなければならない点は、このような損傷が発生してしまったら、子どもの脳の中で生じた損傷、心臓の組織にできた傷跡、遺伝的にリセットされた免疫システムを修復することはできません。このワクチンは生殖系の損傷を起こし得るので、あなたの家族の未来に影響を及ぼすかもしれません。
2番目は「この新しい遺伝子ワクチンの技術はこれまでに適切に試験されてこなかった」という真実をあなたは知る必要があります。私たちがワクチンのリスクを本当の意味で理解するためには、少なくとも5年間の試験と研究が必要です。新薬の害とリスクは、しばしば何年も経ってから明らかになることもあります。
人類史上、最も過激な医学実験に自分の子供を参加させたいかどうか、あなた自身に自問してください。
3番目、それは「あなたの子供に予防接種をさせるために当局が言っている理由は嘘である」という事実です。
子どもはあなたたち両親や祖父母に危険を及ぼすことはありません。実際は反対です。コロナに感染することによって、子どもたちの免疫は世界ではないにしても、あなたの家族を救うのに重要なのです。
結論はワクチンによる既知の健康へのリスク、そして残る人生を子どもたちと一緒に過ごしていくことを考えると、コロナ感染という些細なリスクのために子どもにワクチンを接種することは、その子にとってもあなたの家族にとっても何ら恩恵はありません。ワクチンに関する限り、リスクとベネフィットの評価は決して同じレベルではありません。
私は親として、また祖父として、あなたに「子どもを守るために抵抗し、戦う」ことを勧めます。
(以上 引用終わり)

現時点で私が気になる項目を列記してみます。
○95%の発症予防効果があるとのファイザー社の最初の報告の信頼性が揺らいでいます。(補足1)
○ワクチン接種によって、真の中和抗体以外に「より感染させやすくする抗体」も産生されています。(補足2)
○ワクチン接種副反応に対する医師の報告義務が新型インフルエンザの時とは全く異なります。(補足3)
○厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会の、「小児(5-11歳)に対する公的関与の適用について」では、「効果が確認されていない」のに、「効果が期待される」と示されています。(補足4)

小児へ接種される医師・歯科医師の方々、あるいは指示を受けて接種業務をされる医療従事者の方々へお願いです。厚生労働省・分科会が推奨するから、感染症専門医が勧めるから、保護者が希望するからと言う理由ではなく、「その子を利する選択肢であり害と知る選択肢ではない」という明確な理由で接種してください。
ロバート・マローン博士の声明に反論できる理由であるはずです。私はその理由を持ち合わせません。
もしワクチン訴訟が始まった時に、接種した医療従事者が責任を問われないとは誰も保証してくれません。(池田正行医師ブログSQUARただの医者じゃない 新コロナバブルの物語 2022/2/19 それでもやります?小学生にワクチン?~接種に臨む「打ち手」の方々へ)
今の遺伝子ワクチンを打ち続けるなら、真実が明らかになるにつれて今後大きな社会問題になるでしょう。
将来、NHK BSで放映されている「フランケンシュタインの誘惑」の題材になるに違いありません。

平成南町クリニック 玉田

補足1
現時点での厚生労働省のホームページの「ファイザー社の新型コロナワクチンについて」には、
(前略)有効性について 臨床試験の結果、12歳以上では発症予防効果約95%、5~11歳では90.7%と報告されています。なお、これらの結果は、オミクロン株が流行する前のものです。とあります。
現在、岡山県ではコロナ検査陽性者の70%以上がオミクロン株とされています。オミクロン株への効果について厚生労働省は何も言わず、なぜ「オミクロン株が流行する前のものです」とわざわざ断っているのでしょうか。オミクロン株への有効性が判らないまま接種を続けるのでしょうか。
更に、そもそも95%の発症予防効果があるとの最初の報告も信頼性が揺らいでいます。(ファイザー社の臨床データは、同社が資金提供し従業員が設計、運営、分析、執筆を担当している。臨床試験データ開示要求にファイザー社は2025年5月まで対応しない意向を示している。モデルナ社もアストラゼネカ社もほぼ同様。)
BMJ誌(代表的な医学雑誌)副編集長であるPeter Doshiは以下のように指摘しています。
「ワクチン接種群 有症状者中PCR陽性8例・有症状者中PCR陰性1594例(内ワクチン接種7日以内発症者409例)、偽薬接種群 有症状者中PCR陽性162例・有症状者中PCR陰性1816例(内、偽薬接種7日以内発症者287例)なので、PCR陽性者が少なすぎる。」
発症予防効果とされているので有症状者の人数の比較と思っていたのですが、そうではなかったのです。
荒川央氏の考察によれば、PCR陽性陰性はかなり恣意的な検査結果でありウイルスの「生死」を区別できないので、コロナの感染力をはかるのは不向きであり、有症状者全員の比率で有効性を計算するとワクチン有効性は19.0%で、接種7日以内の発症者を除外しても29.4%となります。
緊急使用許可の条件である有効性50%以上を満たしていません。ワクチン接種評価のデータで、「ワクチン接種済み群」となるのは接種14日以降の人であり、B細胞動員で免疫が低下して最も感染しやすくなる接種後14日未満(茨城東病院呼吸器内科の三浦由紀子医師によれば「魔の2週間」)の人がコロナ陽性になっても接種群の陽性者にはカウントされません。イスラエルでは3回目接種後13日以内の感染者が多いとの指摘があり、昨年9月の大阪府のデータでは、全年齢層での2回目接種14日以降発症群と未接種(+接種歴不明で発症)群の死亡率は同じで0.2%に対し、1回~2回目接種後14日未満(+発症日不明)群は死亡率0.6%で3倍でした。比較した群の内容を正しく理解する必要があります。

補足2
阪大の研究者グループは、現在の新型コロナワクチン接種によって、RBD(スパイク蛋白の中でACE-2受容体に結合する領域)に対する中和抗体(ウイルスがACE-2受容体に結合するのを防ぎます)以外に、それがあることによってより感染しやすくする抗NTD抗体も作られることを発表しています。最初の新型コロナワクチンに比べるとオミクロン株ではスパイク蛋白がかなり変異してきているのでRBDに対する中和抗体そのものの効果も減弱している可能性が高いです。その結果ワクチンによるADE(抗体依存性感染増強)を生じ始めていると指摘されています。(イスラエル、韓国では、3回目ワクチン接種後に死亡者が急増している) 当初は有効であったワクチンも変異ウイルスへは却って不利になる危険性があるのです。
ファイザー社がmRNAワクチンを開発する経過で、抗RBD抗体のみを誘導するmRNAを選択せず、抗NTD抗体も同時に誘導するmRNAを選択した理由として副反応の少なさがあったようです。
新型コロナ感染症罹患後の長期的な症状で悩む人が多いと指摘がありますが、新型コロナワクチン接種後の長期後遺症の症状もほぼ同様です。どちらもスパイク蛋白による微小血栓が影響していると思われます。

補足3
ワクチン接種後副反応の医師報告義務は、今回と新型インフルエンザの時とは大きな違いがあります。
新型インフルエンザワクチン接種では、アナフィラキシー認定時間は接種後24時間後までであり、死亡を含め因果関係の有無に関係なく有害事象として報告する(医師の裁量無し)  となっていましたが、
新型コロナワクチン接種では、アナフィラキシー認定時間は接種後4時間以内であり、血栓症(28日以内)・心筋炎(28日以内)・心膜炎(28日以内)・医師が予防接種との関連性が高いと認める症状であり以下に該当するもの(予防接種との関連性が高いと医師が認める期間に発生した場合) 入院治療を要する・死亡、身体の機能障害に至る・死亡若しくは身体の機能の障害に至るおそれのあるもの、を医師の裁量で報告するとなっています。(ワクチン添付文書には、必要に応じて報告・・との記載があり上記以外でも報告してよいのでしょう)
既に多くの副反応や死亡例の報告はありますが、「医師の裁量」によるので、全ての有害事象が報告されてはいないと思われます。医療機関によっては、許し難いですが個々の医師に報告しないよう求めている所もあるようです。(救急病院勤務 医師 いしいじんぺい氏)

補足4
2月10日に第30回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会の、「小児(5-11歳)に対する公的関与の適用について」が発表されています。
①公衆衛生の見地:小児のワクチン接種が進むことにより、同世代における重症例の発生が抑制されるのみでなく、中高年を含む人口全体における感染者数や重症者数を減少させる効果が期待される
②予防接種の有効性及び安全性に関する情報その他の情報:小児における重症化予防効果に関するエビデンスは、現時点では確認されていない。
これをみて不思議に思わない人はいないですね。「効果が確認されていない」のに、「効果が期待される」のです。どうしてそのようなことが言えるのでしょう。記載している厚生労働省の担当者はおかしいと思わないでしょうか。分科会が根拠なく「期待する」ことは許されません。効果が確認されていないにもかかわらず、死亡や重篤な副反応が生じ得る遺伝子ワクチンを健康な小児の体内に注入することを勧奨するのは、明らかに欺瞞です。

 

遅くない 今からでも立ち止まって考えよう

厚生労働省の予防接種・ワクチン分科会は、1月26日に5~11歳の子どもを対象にした新型コロナウイルスワクチンの接種について、無料で受けられる臨時接種として3月に接種を開始するとしています。新型コロナウイルスワクチンは、妊婦を除く12歳以上には、予防接種法で「努力義務」の規定が適応されています。5~11歳にも「努力義務」とするかどうかは分科会では結論が出ませんでした。1月27日の毎日新聞によれば、分科会では次のような意見が出たとされています。
「努力義務を課し、まん延防止のために高い接種率を求めるには違和感がある。」
「努力義務は『接種することの義務』ではなく、選択が可能という意味合いを持っている」
「オミクロン株への効果に関する情報が不十分なのは、12歳以上も同じ。差を付ける必要があるのか」
最後の発言をどう思われますか? 12歳以上に「努力義務」が課せられている新型コロナウイルスワクチンは、「オミクロン株への効果に関する情報が不十分」と言うのです。それなのに、11歳未満の子どもにも接種しようとしているのが厚生労働省です。12歳以上で接種を受けておられる人は十分な情報がないにも関わらず、何をもって今のワクチンがオミクロン株へ対して有意義だと考えておられるのでしょうか。

医師で医療ジャーナリストの森田洋之氏は、アゴラ言論プラットフォーム2022年1月27日において以下の文章を記しています。
【子供がコロナをうつして、もし高齢者が亡くなったら?】
あるTV 番組で若いアナウンサーが、
子供が家庭で高齢者にうつして高齢者が死んでしまったら、それを一生背負わせるのは、酷。だから子供にもワクチンを打てる選択肢が必要。
と言っていた。
また巷には、「思いやりワクチン」のような言葉も流布している。他者への思いやりがあるのならワクチンを打ちましょう、というキャンペーンだ。こうした、「他者にうつさないためにも自分が感染しないように」という言説はTV・ネットなどメディアにあふれている。確かにそれらの言説は一つの見方からの真実かもしれない。しかし、歴史や社会全体を俯瞰してみると、それらは真実のうちの一部でしかないことがわかる。
そもそも、「感染症は感染者のせい」と考えてしまうこと自体が非常に危険な発想なのだ。それをやりだしたら社会が壊れてしまう。インフルエンザは毎年1千万人が感染して1万人の超過死亡が出る。これまで、インフルエンザ死の1万人に対してたとえ1件でも感染元を「犯人」と責め立てたことがあっただろうか。肺炎球菌は子供の約半数が保菌していて、毎年数万人の高齢者が死亡する。これまで、数万人の肺炎球菌性肺炎死に対してたとえ1人の子供でも感染源として責められたことがあっただろうか。今まで社会はそんな判断を一切してこなかった。そんなことをしたら人間の健康と幸福から遠ざかってしまうからだ。毎年何万人も死んでいる諸々の感染症について、一つ一つに感染元・犯人を探すことが常になってしまうのなら、高齢者と子供は一年中全く接触できなくなってしまう。微小なリスクまでをゼロにしようとするのなら健康な大人同士の接触も出来なくなってしまうだろう。人間社会は決してそんな判断をするべきではないのだ。感染症は、個人のせいに、ましてや子供のせいにしてはいけない。感染症は社会全体で対処すべきで、だからこそ欧米は一時的にロックダウンし、そして今できるだけ正常に戻ろうとしているのだ。
繰り返すが、インフルエンザは年間1万人、肺炎では年間10万人が死亡している。人の死を○万人と数字で語ってしまうことはとても悲しいことだ。しかし、我々は意図しようがしまいが、これまでそれを許容して社会を営んできたのだ。交通事故の死亡は毎年3~5千人にものぼる。自動車さえこの世になければ全員の命が救えたはずだ。全員が今でも元気に生きていたはずだ。しかし我々は決してその選択肢をとってこなかったし、国民全員が平気で自動車に乗っている。
いま、コロナ死が2年で1.8万人。しかもその殆どが高齢者、健康な若者の死亡例は実質ゼロだ。どうして社会全体が恐怖に包まれ、国民同士の接触を絶って、自殺をふやさなければいけないのだろう。欧米の莫大な被害に引きずられてしまっただけなのではないだろうか。仮に「今の新型コロナへの過剰な感染対策が妥当だ」と言うなら、なぜ莫大な被害を出していたインフルエンザや肺炎に対し我々は同じ対策を採ってこなかったのか、なぜ専門家はそれをスルーしてきたのか、なぜその当時は医療崩壊しなかったのに今は医療崩壊するから国民は行動制限しなければならないのか。あまりにもダブルスタンダードなのである。
社会全体がこうした不都合で不合理な状況のなかで、いまわれわれは、
・リスクが殆どない子供を対象に、接種後の死亡が複数確認されていてその副作用の全容が分からない新しいワクチンを健常児含め全員に無料で投与しようとしている。
とても同意できないし、圧倒的にバランスが悪いとしか言いようがない。

ブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」に江部康二医師は、2022年1月21日に次のように述べています。
2022年1月21日(金)の朝日新聞朝刊によれば、新型コロナワクチンの「5~11歳」接種が2022年3月以降に開始される予定のようです。しかしながら、新型コロナワクチンの「5~11歳」への接種は『百害あって一利なし』なので、親は自分の頭でしっかり考えて接種しないと決めることが肝要です。子供達を守らなくてはなりません。4回接種のイスラエルの専門家が『オミクロン株には効かない可能性がある』と述べているようなワクチンを子供に接種する意図が不明です。
効かないコロナワクチンでも、副反応はインフルエンザワクチンの10倍近いのですから、子供に打ってはいけないワクチンです。

皆さん、どうかご自分の頭で考えて、ご自分で納得できる行動をとって下さいますようお願いします。
他人の目を気にすることや、多数派であれば安心というような安易な考え方をされないようお願いします。

平成南町クリニック 玉田