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食後の眠気について

寝苦しい熱帯夜で睡眠不足になり易いこの頃です。それにしても食べた後にはよく眠くなりますね 特に昼食後に眠くなる人は多いのではないでしょうか。どうしてでしょうか
生化学(デブリン生化学 7版p900)の本には次のように説明してあるそうです
(ブログ ドクター江部の糖尿病徒然日記2017/7/14)
糖質(炭水化物)摂取で血糖値上昇するのでインスリンが分泌(糖質量多ければインスリンもより多量分泌)され、インスリンの作用でアミノ酸が骨格筋へ取り込まれ蛋白質合成が促進され血中アミノ酸濃度が低下する。しかし、トリプトファン(アミノ酸の一種)だけは骨格筋へ取り込まれないので血液中のトリプトファン濃度が相対的に上昇する。その後次のような連鎖で眠気が出てくる。血液脳関門を通過するトリプトファン増加→脳内トリプトファン量増加→セロトニン増加→メラトニン増加→眠気出現
食後だから眠くなるのではなく、糖質を摂ってインスリン分泌が増えるから眠くなる理屈です。
糖質制限食だと眠気が少なくなるので、あるタクシー会社では勤務中の運転手の食事を糖質制限食にして眠気による事故を予防しているそうです。職業ドライバーに限らず一般のドライバーでも運転前の食事は糖質制限食が望まれます。また、江部ドクターによれば、血糖値の変動が少ないと心理的に安定するので、安全運転につながります。
昼食後に眠くて仕方がない人は、昼食を糖質制限食にしてみましょう。

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平成南町クリニック  玉田