科学者の資質

2022年11月8日 惑星食を含む皆既月食がありました。我が家では、20年以上前に購入していた小さな望遠鏡とスマホカメラで20時27分に天王星食の瞬間を捉えることができました。(写真 赤銅色の月の左側の青色を帯びている点が天王星です) 天王星食は歴史には登場しないとのことです。

天体に関しての番組で、NHK BSプレミアムのザ・プロファイラー「それでも地球は回っている!ガリレオ・ガリレイ」が2022年11月3日に放映されました。その中で、ガリレオ・ガリレイの父ヴィンチェンツォ・ガリレイ(音楽家)が、著作「古代音楽と近代音楽の対話」の中で述べた次の言葉が耳に残りました。
「ある理論を主張する際に、単に権威に寄りかかるだけで何の根拠も出さないのは大変ばかげたやり方である」この番組のパネリストの一人である脳科学者の中野信子氏は、「空気が読めないのは科学者として滅茶苦茶大事」と言っています。地動説の正しさを実証して公表したガリレオ・ガリレイは「真実や事実を大事にする、空気を読まない人」であったのです。

傷を乾かさない・消毒しないと説いた夏井 睦医師、糖尿病に必要な食事療法はカロリー制限ではなく糖質制限であると看破した江部康二医師、彼らは日本におけるガリレオ・ガリレイであると思います。ワクチンの本質を説くウイルス学者や免疫学者もそうだと思います。
何事においてもそれを論じる時に大事なのは「空気」ではなく真実や事実そのものであり、権威者の言うことではありません。真実や事実を見ない・見えなくすることを危惧する意識を持ち続けたいものです。

                           平成南町クリニック 玉田