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“結”や“合力”の精神

5月の連休に、世界文化遺産・白川郷・五箇山の合掌造り集落を訪ねました。合掌造りの茅葺き屋根は、想像していた以上に大きく見ごたえがありましたが、白川郷集落よりも五箇山の方が小規模ながら手つかず感がありました。住居には今も住人の方々が生活されていますが、公開されている住宅もあり内部を見学することができました。切り妻造りの3~4階立てで、2、3階では往時の養蚕作業が再現されていて興味深いものがありました。また蚕の糞から硝酸カリウムを作り火薬の原料にしていた事も初めて知りました。
合掌造りの大きな茅葺き屋根の葺き替えには大変な労働力が必要で、「結(ユイ)」と呼ばれる等量の労働交換によって維持されて来たとのことです。「結」は全国各地に存在し、田植え・稲刈り・養蚕・材木伐採などの集団作業に不可欠のようです。集落での共同作業形態には「合力(コウリャク)」もあり、こちらは等量の労働交換ではなく、冠婚葬祭、災害時などの「お互いさま」の助け合いのようです。image004
私たちの職場に換言するなら、「結」は同じ職種の人同士で仕事を換わって行うことに相当し、「合力」は他職種間でも仕事や作業をすすんで手伝うことになると考えられます。全仁会を一つの集落とするなら、職員全員が「結」や「合力」の精神をもって互いに助け合うことが肝要と思いました。
image002ちなみに、我が家の愛犬を連れて行きましたが、五箇山・白川郷とも住居内でなければ犬を連れて歩いても問題無しでした。高山市内の有料施設でも犬連れOKでしたので、愛犬共々「飛騨高山」の旅を満喫できました。」
平成南町クリニック 医師

※写真は左:合掌造り住宅2階、養蚕作業場と右:五箇山 菅沼集落