脊髄刺激療法(SCS)のバースト刺激「BurstDR Local Seminar」に参加しました

令和4年10月29日(土)にアボットメディカルジャパン合同会社主催のセミナー講演に参加しました。昨今、新型コロナウイルス感染症の影響でオンラインセミナーが主流となっていましたが、今回は対面式で執り行われました。

 他施設から脊髄刺激療法の症例、治療効果について詳細な発表を聞くことができ、大変有意義な時間を過ごすことができました。また、当院からは牟礼センター長が「当院における脳卒中後疼痛とパーキンソン病関連痛に対するBurstDR刺激の効果」について講演を行いました。
脊髄刺激療法の適応疾患は複数ありますが、脳卒中後疼痛もその1つとされています。脳卒中で感覚の経路が障害されると四肢や体に触覚や温痛覚がわかりにくくなったり、しびれや異常な感覚を感じたりすることがあります。時間が経つと強い痛みに変わってくることがあり、治療に難渋します。
パーキンソン病関連痛については、主に筋骨格系の症状や神経伝達物質のドパミン低下によって痛みが生じやすくなると考えられています。
当院の症例実績から脳卒中後疼痛やパーキンソン病関連痛に対して内科的治療も含め脊髄刺激療法は積極的な治療選択になりえると思います。

その他、脊髄刺激療法の手術手技に関して体験型の講演があり、模擬穿刺キットを用いて諸先生方が実用的な体験を行っていました。
脊髄刺激療法は刺激電極リードと呼ばれる細く柔らかい導線から、脊髄に微弱な電流を流す必要があるため、刺激電極リードを適切な部位に留置することが重要で穿刺技術が伴います。
今回のセミナーに参加したことで、他施設の症例実績や刺激方法の1つであるBurstDR刺激(バースト刺激)といった治療効果について学ぶ事ができました。
今後も積極的に脊髄刺激療法に関わり、得られた知識や経験を患者さんにフィードバックしていきたいと考えています。

臨床工学技士
T・S



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