脳深部刺激療法に対するオンライン診療の有効性を検証した研究が国際学術誌に掲載されました

徳島大学脳神経外科と倉敷平成病院倉敷ニューロモデュレーションセンターとの共同研究による「脳深部刺激療法(Deep Brain Stimulation:DBS)に対するオンライン診療の有効性を検証した研究」が、国際査読誌「JMIR mHealth and uHealth」に掲載されましたのでご報告いたします。

JMIR mHealth and uHealthは、デジタルヘルス分野において高い評価を受けている国際学術誌です。遠隔医療、医療DX、モバイルヘルスなどに関する研究を幅広く掲載されています。

本研究では、DBS治療を受けている患者を対象に、対面診療と遠隔プログラミングを用いたオンライン診療を実施し、その有効性および患者満足度を検証しました。オンライン診療前後で運動機能や睡眠の質を評価するとともに、診療後には通院負担や満足度に関するアンケート調査を行いました。

その結果、対面診療とオンライン診療との間で運動機能に有意な差は認められず、多くの患者が両者を同等に評価しました。一方で、オンライン診療により通院時間や交通費の大幅な削減が可能となり、患者および介護者の負担軽減につながることが示されました。本研究は、日本においてDBS患者を対象とした遠隔プログラミングを伴うオンライン診療の有効性を報告した初めての研究です。

論文は以下より閲覧いただけます。
【JMIR mHealth and uHealth】https://mhealth.jmir.org/2026/1/e80223
【PubMed】https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42263259/

パーキンソン病をはじめとするDBS治療患者は、専門施設への長距離通院を必要とすることが少なくありません。そのため、患者本人だけでなく介護者にも大きな負担が生じています。また、新型コロナウイルス感染症の流行を契機としてオンライン診療への需要は高まっており、本研究成果は今後のDBS診療体制の発展に寄与することが期待されます。

画像:YouTube「パーキンソン病治療:脳深部刺激療法(DBS)で取り戻した日常」(アボットジャパングループ)より引用

本研究は、徳島大学脳神経外科と倉敷平成病院が密接に連携して実施しました。当院では牟礼センター長が研究責任者として研究を統括し、研究計画の立案や論文作成指導を行いました。また、当センタースタッフが患者への機器説明、運動機能評価、アンケート回収およびデータ集計などを担当しました。多職種が協力しながら取り組んだ成果が、今回の論文掲載につながりました。

今後も当センターでは、質の高い診療と研究活動を推進し、新たな知見の創出と発信に努めてまいります。

 

倉敷平成病院 臨床工学科 主任 臨床工学技士(CE)
髙須賀 功喜
平成19年 広島国際大学保健医療学部臨床工学科卒業
学会・資格等
・ニューロモデュレーションサポートプロバイダー
・パーキンソン病療養指導士
・3学会合同呼吸療法認定士
・日本救急医学会認定ICLSインストラクター
・日本定位・機能神経外科学会
・日本ニューロモデュレーション学会 など



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