【公認心理師の倉敷ニューロモデュレーションセンターにおける役割】

倉敷ニューロモデュレーションセンターは開設から3年が経ち、今までに脳深部刺激療法(DBS)、脊髄刺激療法(SCS)を受ける多くの患者様に来ていただきました。今回は、倉敷ニューロモデュレーションセンターにおける公認心理師の役割や仕事についてまとめていきたいと思います。このブログで紹介したことは以前にもありましたが、公認心理師の仕事の幅は年々広がり、求められる役割も増えてきています。
公認心理師は患者様への手術前後の認知機能・心理検査、手術(DBS、SCS)後や症状が増悪することで急遽入院となった方への心理療法(カウンセリングなど)を行っています。DBSの手術前では患者様の認知機能や精神機能の検査を行い、主治医や他職種(看護師、リハビリ専門職など)とカンファレンスにおいてDBSの手術適応や治療効果、手術や術後の危険性についてじっくりと検討しています。また、術後においては認知機能や精神機能の検査を再度実施し、手術の影響について確認しています。長期間の入院によりストレスが強くなる方、一時的にせん妄や認知機能低下が出現する方、精神症状(うつ、意欲低下など)の増悪がある方に対しては個別にカウンセリング、気分転換になるような日中活動の提供を行っています。他職種と情報を共有しながら、患者様が入院生活を安心して過ごすことができるように働きかけています。
また、SCSを受ける患者様は精神症状(うつや不安)を合併しやすいといわれているため、精神面の検査を心理師が行っています。SCSを検討される方は、長年疼痛を抱えている方が多いため、訴えや治療の希望・目標をしっかりと聞きながら検査をすすめています。うつや不安を抱える慢性疼痛患者様は、精神面で問題のない方よりもSCSの治療効果が乏しいことが報告されています。慢性疼痛の治療の基本は薬物療法、外科的手術、リハビリ、心理療法といわれています。当院のセンターでは慢性疼痛患者様に対する外科的手術(SCS)やリハビリを行っていますが、必要に応じて患者様のカウンセリングなどを通じて心理師も治療に関与していきたいと思っています。

私は、1月に浜松で行われた日本定位機能神経外科学会において「手術(視床下核刺激療法)とパーキンソン病の認知機能」について発表してきました。学会では、医療機器はかなり進化してきています。DBSでは細かい刺激調整が可能になり、患者様に適した刺激調整が可能になっています。刺激による副作用(しびれ、めまいなど)の出現率は少なく、治療の幅は広がっていくことが考えられます。SCSにおいては新しい刺激方法が増えてきており、今までは効果の乏しかった患者様に対しての治療効果は以前に比べて高くなると感じています。患者様に倉敷平成病院に来て良かったと思っていただけるよう、心理師としての役割を果たしていきたいと思います。

倉敷ニューロモデュレーションセンター 公認心理師 W

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