中国地方初のMRIガイド下集束超音波療法(FUS)に参加しました

先日、岡山旭東病院(岡山市)に於いて中国地方初となるMRIガイド下集束超音波療法(FUS)が行われ私も治療に参加させて頂きました。前回の記事でも紹介致しましたが、FUSは皮膚を切らずに体外から超音波を集束させて脳の一部を凝固する”メスを使わない手術”であり本態性振戦とパーキンソン病に対して保険適応となっています。


今回は第1例目でもあり国内で最も多くのFUS治療を行っている医師の1人である熊谷総合病院脳神経外科 阿部圭市先生に御指導を頂きながら、岡山大学病院脳神経外科 佐々木達也先生、細本翔先生、岡崎洋介先生、岡山旭東病院脳神経外科 島津洋介先生と共に手術を行いました。手術中にMRIを撮影して凝固する部位を決められるため非常に精度が高く、手術後患者様のふるえは著明に改善しました。


比較的ご高齢の患者様でしたが手術直後から大変お元気で、それまでできなかった書字やコップでの水飲みができるようになり嬉し涙を流される程で本当に良かったと思いました。当院でも行っている熱凝固療法やDBSに加えて今後FUS治療はどんどん広まっていくと思われますが、頭蓋骨の骨密度が低い場合や、症状によっては適応とならない場合もございますので専門医の診察を受けて治療適応を決定することが肝要です。ふるえでお困りの患者様がいらっしゃいましたらご相談下さい。

 

倉敷ニューロモデュレーションセンター長
牟礼 英生
平成11年 徳島大学医学部卒業
学会・資格等
・医学博士
・日本脳神経外科学会専門医
・日本定位・機能神経外科学会評議員・技術認定医
・日本脳卒中学会専門医
・日本脊髄外科学会認定医
・日本脳循環代謝学会評議員 など
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