作業療法で趣味活動をサポート

立秋とは名ばかりの暑さが続いておりますが、皆さまお障りなくお過ごしでしょうか。まだしばらく暑い日が続きそうなので、引き続き暑さ対策や水分補給をしっかり行いましょう。
当院では、パーキンソン病ジストニア本態性振戦などの患者様に対し、作業療法士が手の動きや指先の器用さなどの検査を行わせていただいています。

患者様からは「お箸が持ちにくい」「文字が上手く書けない」「手が震える」など、日常生活での悩みはもちろんですが、よくお聞きするのが「趣味活動ができなくなった」というものです。
例えば、手先が上手く動かせなくなったり、震えが出たりすることで、手工芸や書道のような手先を使う作業ができなくなってしまう方がいらっしゃいます。また、趣味活動が制限される要因となり得るのは手先の動きだけではありませんすくみが出たり、立位や歩きが不安定になることで、ガーデニングや畑仕事、釣りなどの立ち作業や移動を伴う趣味活動ができない、周囲から病気の理解が得られにくく他者からの視線が気になったり、周りに迷惑をかけてしまうからと習い事やショッピングに行けないなど、その理由は様々です。中には身体機能的な要因だけでなく、集中力の低下や意欲の低下から難しくなったという方もいらっしゃいます。
趣味活動には、楽しみや生きがいといった人生において重要な役割があるのはもちろんのこと、様々な効果が期待できます。例えば、趣味活動を行うこと自体が体や頭の体操になり、身体機能や認知機能を賦活したり、活動量や耐久性を高めたりすることができます。他にも、他者との交流機会や社会との繋がりをもつ役割、ストレス緩和の効果などもあります。病前と全く同じように行うことは時に難しいかもしれませんが、可能な範囲で趣味活動を継続し、楽しく取り組んでいただきたいと考えています。病気と上手く付き合いながら、患者様の生活がよりよいものとなるよう精一杯サポートさせていただきます。

※写真はイメージです

作業療法士
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