2021.10.27美容コラム
女性ホルモンとお肌の関係

こんにちは。美容外科担当医の華山です。
年齢と共にお肌が変化していくことは誰もが感じることで、「25歳を過ぎたらお肌の曲がり角」は少しオーバーだとしても、あながちウソではありません。
女性ホルモン(特に重要なエストロゲン)は卵巣で作られることは皆さんご存知かと思います。このホルモン量は、20~30歳あたりをピークとして、その後減少の一途。40歳になると約半分に減少して、閉経の50歳辺りではほぼゼロに。(全くなくなるわけではなく、これについては次回お話しますね。)
女性ホルモンがお肌に及ぼす影響
ホルモンという物質は、主要なもので約40種類あると言われています。それぞれ作られる場所と働く場所が定められているわけで、何かが足りないと何かが補ってくれるということはほぼありません。
お肌に対してはいくつかのホルモンが働いているのですが、その中でも最も重要なのがエストロゲンと言っても過言ではありません。 なぜなら、エストロゲンは、特に肌の弾力と水分保持に重要な細胞とそれらが作り出すもの多くに関わっているからなのです。
線維芽細胞の働き
その細胞の主役は、われらが「線維芽細胞(せんいがさいぼう)」ちゃんです。
線維芽細胞ちゃんは実に優秀で、肌に対しては様々頑張ってくれています。
具体的には、
- コラーゲンを作る
- ヒアルロン酸を作る
- エラスチンを作る
ことで、張りのある若々しい肌を作り出しています。
コラーゲンが肌の柱となり、その間をヒアルロン酸が埋めることで水分をため込み、更にコラーゲン同士をエラスチンがつなぐことで、弾力と張りを生み出しているのです。
そして、この線維芽細胞ちゃんにうまく働いてくれるようにお願いしてくれるのがエストロゲンなのです。
細胞の上にはレセプターという鍵穴のようなものがあり、エストロゲンがこの鍵穴にぽちっとはまると、上記のように様々なものを作り出すスタートが始まります。
つまり、エストロゲンは線維芽細胞ちゃんの元気スイッチのようなものですね。
エストロゲンが減少していくと、線維芽細胞ちゃんは誰も元気スイッチを押してくれないので、どんどんナマケモノになり、ついにはその場からいなくなっていってしまいます。
こうして何が起こるか・・・。考えるだけで実に恐ろしいことです。
特に閉経後は、最初の5年間で30%コラーゲンが減少し、その後1年ごとに2.1%減り続けていくという研究結果があります。
お肌に起きる変化
ここまでの急激な変化でなくても、エストロゲンの変化が起きる25歳を過ぎると、お肌に「?」を感じるのは、いわば必然なのです。
肌の乾燥、しわ、たるみ、etc・・・・・。
私たちは、この運命を受け入れるしかないのでしょうか?
また、ブログの中で、何とかこれに抵抗したい方々に、私の考えるその「あがき方」をお話しできればと思います。