山陽新聞プレミアム倶楽部 2026年4月1日

山陽新聞プレミアム倶楽部 2026年4月1日

心をひとつに、未来へ飛躍

社会医療法人 全仁会 理事長 高尾 聡一郎氏


昨年はどんな一年でしたか。

 全国の7割以上の病院が赤字経営になるという、医療業界にとって大変厳しい年でした。当院も苦しい状況ではありましたが、新たに医師9人の着任により診療体制が拡充。医師のみならず看護師、全職員の頑張りによって増収見込みです。また、地域住民との交流会「のぞみの会」が􄢥回の記念大会を迎えられました。神経セミナーや看護セミナー、研究発表大会などの「全仁会4本柱」として大切にしてきた活動を、しっかりと継続していきたいです。また本年も数人の医師が着任予定です。さらに医療の質を充実させ、リハビリ・介護サービスとも連携し、地域社会をつなぐ役割を果たしたい。

全仁会、倉敷平成病院の特徴は。

 創立以来の理念「救急から在宅まで何時いかなる時でも対応します」を、職員の一人一人がしっかりと実践してくれています。昨年は、整形外科に人工膝関節、脳神経外科に脊椎脊髄を専門とする医師が入職し、手術件数が大幅に増加しました。昨年4月には骨粗しょう症外来、5月に泌尿器科を新設。救急・外来・手術まで一貫した手厚い対応が可能になりました。今後も、地域の急性期医療の受け皿としての役割を果たすべく、患者さまのニーズや、医師の専門分野を生かしながら診療内容を充実させていきたい。

2026年度の抱負・展望を。

 本年のスローガンを「さあ、行こう! ~心をひとつに未来の全仁会へ~」としました。しっかりとした健全経営で、地域医療や介護を担うためにも、職員の元気と活力が必要です。そこで「今年もみんなで頑張るぞ!」という全職員へのメッセージを込めました。38年間続けてきた「わかりやすい・やさしい医療」を実践し、職員一人一人が「全仁会プライド」を持てるよう、みんなで力を合わせていきたい。そのためにも、働きやすさが実感できる職場づくりや業務効率化に取り組み、飛躍の足がかりとなる年を目指します。
 理事長に就任して13年。私の座右の銘は「共に生きる」。研修医時代に受けた市民講座のタイトルで、その際に心に響いたのが、「医師は、患者さまやご家族とともに生きる覚悟がないと、メスを握る資格がない」という言葉でした。家族と、地域と、職員と「共に生きる」との思いを念頭に、一貫した医療・介護・福祉を提供するために歩みを進めてまいります。

山陽新聞 2026年4月1日 掲載