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【看護だより】vol.31 「クローズアップ現代」見られたでしょうか? 

9月11日にNHKのクローズアップ現代で『身近な病院でも! なぜ減らない〝身体拘束″』という放送がありました。衝撃的な内容で私自身とても考えさせられました。
病院では治療のために点滴やチューブが留置されている、安静度に制約があるなどの状況があります。そういった中で、意識がはっきりせず無意識に点滴を抜いてしまう、認知症などで理解ができずに動こうとしてしまう、などの医療者が考える問題行動といわれることがたくさん起きています。当院でも、確実な治療ができないことや転倒して患者さんが怪我をすることなどを懸念して、テレビで報じられていたのと同様に身体拘束をしています。抑制帯といわれる紐で手足を縛ることは、本当に必要な最小限でしか行いませんが、ミトンやセンサーといわれる患者さんの行動をチェックして制限する機器などの使用がなかなか減らせていないのが現状です。私たちが問題行動と思っているものは本当にそうなのか、患者さんはどのような思いでいるのか、何をしたいと考えているのか。患者さんに関心を寄せることでその人らしさの発見やケアのヒントが得られる可能性があります。今年度は看護部全体で身体拘束を減らすことに取り組んでいます。しかし、まだまだ、危険を回避することと患者さんの尊厳を守ることの狭間で、大きく一歩を踏み出せていない職員もいます。この番組で報じられていたように、実際に身体拘束をしないケアができている病院があるということに勇気を貰って、まずは目の前の一人の患者さんから…、そう改めて思うことができました。加えて、そのために患者さん自身や患者さんのご家族に協力をして貰うこともお願いしなければなりません。一年後に、患者さん達が、そして何より自分たちの看護が変わったと思えるよう、皆で頑張っていきたいと思います。

看護部T