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【看護だより】 vol.24 岡山県臓器移植ネットワーク会議に参加してきました!

【看護だより】 vol.24 岡山県臓器移植ネットワーク会議に参加してきました!

研修では国内外の移植について報告され、海外に比べて日本はかなり少ない状況にある事がわかりました。その背景には日本の文化もありますが、意思表示の確認が適切に出来ていない現状があります。
突然の脳死診断など、ご家族の混乱の中、短い時間の中で移植に関する話をする難しさもありますが、患者さん自身の提供意思が確認されている場合は最大限に尊重する必要があります。

研修の中で腎臓移植を受けられた方(レシピエント)の体験発表がありました。
出産間近で腎疾患となり子供を諦めなければならなくなります。30年前の事です。300ml/日の水分制限や3回/週の長時間にわたる透析など辛い日々のなか、生きる意味を無くしかけた時、腎移植の話があり移植を受けることが出来ました。その後制限のない、普通に生活ができる幸せをかみしめ、そして二人の娘さんにも恵まれました。
ドナーの方への多くの思い、感謝などを話されました。娘さんの一人は看護師として活躍されているそうです。

ドナーご家族の手記 (医学生の息子さんが転落事故で脳死 父親より)
息子が意思表示カードを持っていたことは「医学生としての息子の誇り」があると思いました。その息子の誇りを大切に守ってあげることが出来た・・・とても残念なことですが、それが息子になし得る、親としての最期の務めでした。もし、提供しなかったとしたら、もっとたまらない、取り返しのつかない気持ちになっていたはずなのですから・・。
(think transpiant vol.11-20より一部抜粋)

私たち医療者は患者さんの提供意思がある場合にきちんと受け止め、最期の思いを実現できるように尽力する事、絶望のなかで治療を待っている方へドナーの思いを届ける事は大切な役割と再認識しました。

運転免許証、保険証にも意思表示カードが付いています。
まだ考えたことがない方は、自分がもしもの時どうするか、自分の意思を明確にしておくことは残された悲しみの家族への心の負担を軽減できると思います。
私自身も改めて、もう一度確認しておこうと考えた一日でした。

 

看護部 ムーミン