日別アーカイブ: 2019年3月8日(金曜日)

栄養科通信 vol.139「果糖の摂りすぎにご注意」

カテゴリー: 栄養科 | 投稿日: | 投稿者:

普段患者さんとお話をしている中で、「くだものは体に良いからどれだけ食べてもいいんでしょ?」と聞かれることがしばしばあります。くだものは果糖という糖類が多く含まれるため、食べ過ぎには注意が必要です。

糖類には、単糖類:果糖(フルクトース)・ブドウ糖(グルコース)など、二糖類:ショ糖(砂糖)など、多糖類:デンプン・グリコーゲンなどがあります。
一般的に砂糖と呼ばれるショ糖は、果糖とブドウ糖が1つずつ結合したものです。果糖・ブドウ糖などの単糖類は、糖質の最小単位でこれ以上分解されない状態で、そのまま吸収されます。ブドウ糖は小腸から吸収され、血液中に入り血糖値が上がりますが、血糖を下げるホルモンであるインスリンが働くことで血糖値を下げ、エネルギーとして利用されます。余った分は中性脂肪となります。一方の果糖は、ほとんどが肝臓で代謝され、インスリンを必要としないので血糖値を上げにくいですが、中性脂肪などに変換されます。余分なものが脂肪として貯蓄されるため、過剰にとると糖代謝異常や中性脂肪の増加や肥満につながる恐れがあります。

果糖はくだものに多く含まれますが、くだものが体に悪いというわけではありません。くだものには、果糖の他にもブドウ糖やショ糖、また二糖類、多糖類なども含まれ、他にビタミンやミネラル、食物繊維、抗酸化作用のあるファイトケミカルなどの有効な栄養成分も含んでおり、健康のためにも摂りたい食品です。糖尿病食事療法のための食品交換表でも必要エネルギーとして単位に含まれています。

果糖は他にも清涼飲料水や乳飲料、菓子類などにも使われています。これらにはコーンスターチなどから製造される「果糖ブドウ糖液糖」という、果糖とブドウ糖を主成分とする糖が多く含まれています。こちらは上記に挙げたような肥満や糖代謝異常がに繋がる恐れがあるため、過剰摂取は控えましょう。
くだものは1日の目安量の摂取を、清涼飲料水や菓子類はなるべく控えるようにし、果糖の過剰摂取を防ぎましょう。

参考:糖尿病診療ガイドライン2016

管理栄養士 M.S